ユーザーを理解するためのデータ分析
続いて、データ分析を担当しているエグゼクティブプロデューサーの築山 拓氏が、解析ツール「Localytics」を使ったデータ分析について紹介した。

築山氏は、ユーザー理解を深めるためにデータを分析し、本当に購入してくれるユーザーはどんな人なのか、どのページを利用しているのかを考え、企画に活かしている。iQONでは、常にデータ分析の結果を活かして企画を立案・改善するよう日々試行錯誤を行っているという。

女子向けアプリのUI改善ポイント
続いて、デザイナー権 美愛さんが、「女子の心をつかむUIデザイン」について講演。「女の子が好むデザインってどういうものだと思いますか?」と参加者に質問すると、「ピンクのもの」「コラージュ系」といった意見があがった。実際に、ハートやレース、リボン、キラキラしたもの、淡い色使いなどが女子向けデザインでよく使われるとして、いくつかのウェブサイトを紹介。

しかし、ウェブとアプリでは、盛り込める要素数が異なることから、それぞれの画面サイズで魅力的になるようなバランスの良いデザインを心がけているという。iQONでは学生から主婦まで幅広いユーザーが利用している。「かわいい」と思うツボは10代と20代で違うし、環境やタイミングによってさまざま。「女子はこういうものが好きなんだろう」という思い込みでアプリのUIをデザインすると、提供するコンテンツを殺してしまうこともある、と語った。

コンさんは「女子向けアプリのUI改善ポイント」としてつぎの3つを挙げた。
- 主張しすぎない表現で細部にこだわりを(UIはコンテンツの引き立て役、サービスの世界観をつくる役割)
- 社内で女子にヒアリングしながら、トライ&エラーを重ねる(女性ユーザーの意見を常に取り入れる)
- ABテストで最適なデザインを探る(迷ったら数字で判断!)
また、デザインから開発へのスピードをアップするため、以下のポイントを挙げた。
- 企画は手書き時点から共有する
- データはFireworksのWebレイヤー込みで渡す
- デザインはベタ付きで直接指示。確認は必ず実機で。
Webデザインでは現在、装飾などを極力排した「フラットデザイン」というトレンドがある。しかしコンさんは、トレンドを追いながら、ユーザーの意見をヒアリングしたり、ABテストの結果などを取り入れながら、新しい方法でデザインをしていきたいと語った。