CRM活動の連携・統合で、トライアルから定期購入への引き上げ300%増
同じように、テキストマイニングやアンケート集計なども、CRMに積極的な企業ほど個別のシステムを導入してはいるものの、システムが分かれているために肝心の顧客情報と紐づけることが難しい状況に陥っている。「連携・統合できればぐっとCRM活動を推進できるのに、プラットフォームがばらばらだと、課題に気付いていても実施ができない」と山崎氏は指摘する。そうした状況を解決するのが、以下の5つの機能を網羅した「カスタマーリングス」だ。
・顧客管理システム
・メール配信システム
・顧客分析(データマイニング)
・アンケート収集システム
・テキストマイニング
さらに、基幹となる顧客管理システムは売上データとも連携するため、一定額以上の購入客を分析し、優良顧客への引き上げの可能性が高い一部のセグメントにのみ特典メールを送る、といった複雑な絞り込みも簡単に行うことができる。
実際に、同システムを導入した前述のエバーライフ(事例記事)では、メールマーケティングに着手して以降、施策のPDCAサイクルを効率的かつ高度に行えるようになった。その分析結果を別の施策にも活かすことで、トライアル注文から定期購入への引き上げが300%にも伸長したという。
化粧品通販会社におけるリアルな実践事例
山崎氏はここで、化粧品通販A社の実例を取り上げ、リアルな実践内容を紹介する。「同社では、トライアル商品購入客の本品購入への引き上げと、それをさらにリピート化することが課題でした。この2段階のステップアップを図るために、(1)ターゲットに合わせた自動メール配信(2)優良顧客分析(3)顧客の声の把握の3つを実施した」(山崎氏)
(1)ターゲットに合わせた自動メール配信
(2)優良顧客分析
(3)顧客の声の把握
まず(1)について、同社ではこれまで手作業で顧客リストを絞り込み、メールを配信していたが、数が多い商品点数に対応する出し分けができていなかった。そこでカスタマーリングスに、これまで使っていたデータファイルを移行し、売上データと紐づけたデータプールを作成。管理画面上で、年齢や購入額などを設定・抽出し、それぞれをツリー構造のフォルダに分類できるようになった。
メール配信の過程で特に役に立つのが、その後のユーザーアクションを蓄積し、分析できる機能だ。例えば、メール本文のあるURLリンクをクリックした人だけを抽出して再度アプローチをしたり、その人たちを特に有力な見込顧客として分析したりすることもできる。「ツールを使うほど結果のデータを蓄積できるので、施策の精度を向上させられる」と山崎氏。
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