その差は「10%も」なのか、「10%しか」なのか
調査結果に対する率直な感想は、“「10%しか」差が生じなかった”です。なぜなら、調査前は、コアな反応者とライト反応者には、クリアな違いが見えるという仮説を持っていたからです。
今回の調査結果から個人的に感じたのは、ここで定義したライトファンも記事に反応はしていないものの、日頃から記事には触れていると考えられ、その結果ライトファンであっても「70%近い値でポジティブな変化を起こせた」と感じています。
そもそも@niftyのFacebookページでは、ライトファンでもほとんどのケースでポジティブ変化が大きかったがために(グラフで示した67.3%)、コアファン・ライトファンの対立軸では大きな違いが出なかった、ということだと捉えています(他ページでの調査結果から比較しても、ニフティのケースは、コア・ライト間の変化割合の少ないページでした)。
捉え方によっては「記事に対してアクティブに反応させる必要もない」と読み取れてしまうかもしれませんが、ページ主体のブランド・サービス、そしてページの運営方法によって数字は大きく異なってくると思います。つまり「どのような態度変容を求めるか」で状況は変わると言えるでしょう。
まとめ
今回はFacebookページファンへのアンケートと、実際にFacebookページの投稿にどのように反応しているかを、Facebook IDを突合し調査を行いました。
「記事へ頻繁にいいね!しているファン=コアファン」ほど、「態度変容度合いが大きい」という仮説を立て、@niftyページにて確認を行ったところ、結果として全体で10%のリフトアップ、そして「親近感」という項目では20%のリフトアップ効果が見えました。
ライト反応者とコア反応者の態度変容の違いは、Facebookページの運営の仕方、そしてブランド次第で大きく数字が変わります。ご自身で運営されているページで、高頻度な反応が重要であるかどうかを、一度調べてみることをお薦めします。
今回の調査フレーム(アンケート調査とFacebookページ記事反応の突合)を用いれば、「Facebookページ閲覧後の購入者」と「具体的に反応した記事」をクロスで見ることもできるため、「具体的に購買を後押したFacebookページへの反応は何なのか?」ということも調べることが可能です。その辺りも現在調査を進めている段階ですので、何かしら開示できるデータとなれば、この連載にて再度ご報告ができればと考えています。
上記の「Facebookページ閲覧後購入者」と「具体的に反応した記事」の調査については、Facebookページとその他プロモーションが切り離せないことや、調査対象数が限られることを鑑みて、どこまで信頼性のあるデータを引き出せるかは、冷静な判断が必要と考えています(対象母数が少なくなるため、1項目辺りのサンプルが50を切る等のケースも発生しがちです)。
今回は色々とチャレンジする項目が多く発表が遅れてしまいましたが、今後も引き続きFacebookから取得できるデータを紐解き、普段運営しているだけでは見えないTipsや、役立つデータのご紹介を行なっていく予定です。引き続きよろしくお願い致します!