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アイレップの現場担当者に聞く「アクセス大幅向上作戦」

LPO戦国時代を勝ち抜け!業界比較で見えてくるLPO対策の勘所


業界分析:教育業界(専門学校)の場合

 教育系の中でも、ここでは専門学校など学校法人に焦点を当てて述べていきたい。専門学校もまた、Web上での集客に力を入れ、リスティング広告を出稿している企業が多い業界の一つといえる。

 専門学校でまず考えなければならないのは、ユーザにとって入学というコンバージョンに至るにはかなりのリスクを伴うということ。数十万、数百万という費用を支払わなければならないし、入学した際には通わなければならない。つまり、お金と時間の両方を費やす決意をしなければならないのだ。ましてや、顧客の懐を虎視眈々と狙っている企業が数多いる中で、顧客の選ぶ目もさらに厳しくなっており、その中から選出されるのはそう簡単なことではない。

 そこで、ランディングページでは、最終ゴールである入学というハードルの高いステップに先立って、資料請求や体験授業などのハードルの低いステップを用意する必要がある。ハードルの低いステップをクリアすることによって、顧客にとってあなたは「知らない企業」の壁を越えることができるのだ。ハードルの低いステップは顧客を油断させることができる。

 顧客にはほとんどリスクを負わせず、簡単な選択のみでまずは有益な情報を手に入れさせるのだ。こうして顧客は最終的なゴールへ向かってステップアップし、最終ゴールのハードルを越えることも容易に感じられてしまうだろう。

 ここでポイントとなるのは、ランディングページ上では、1つのステップを越えるのに必要な情報のみを提供すること。あまりに多くの情報を与えてしまうと、ユーザは多すぎる情報を消化し切れず、ステップを踏み切れずに帰ってしまう恐れがあるからだ。情報は多すぎず少なすぎず、興味が湧いてもう少し知りたいと思わせることができれば十分である。

 さらに、各ゴールはボタンとしてただ単に並べておくだけでなく、そのステップを越えることによって得られるメリット、付加価値をきちんと明記しておくことができれば完璧だ。例えば、資料請求すると、こんな立派なパンフレットが送られてきて(実物写真など)、中にはもらった人しか得られないこんな有益な情報が書いてあります、といった具合にいかに資料請求がユーザにとってメリットのあることかを訴求する。

 また、教育系で忘れてはならないのが立地である。どんなに素晴らしい講師によって、どんなに素晴らしい授業が展開されたとしても、通える範囲に学校がなければ当然コンバージョンには至らない。通信教育でない限り、学校と立地は切っても切り離せない関係なのだ。

 まずは無駄なクリックを防ぐためにも、リスティングの広告文において提供エリアを訴求しておくべきだろう。さらにランディングページにおいては、もしも駅前や主要ターミナル駅にあるなどの好立地であれば、それ自体をメリットとして訴求するのも有効である。

 以上、人材系と教育系を例にLPOのポイントを述べてきたが、上記はごく一部の手法であり、また他業界のランディングページにも応用できるものもある。ただ、全てに共通するのは、いかにユーザのニーズを満たし、いかにユーザの時間を節約するかということ。要するに、いかにユーザとの信頼関係を築き上げるかがポイントとなってくる。

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この記事の著者

株式会社アイレップ 結城 志保 (カブシキガイシャアイレップ ユウキシホ)

東京都立大学(現:首都大学東京)を卒業後、DTP・Webサイト制作の経験を経て、2004年アイレップに入社。さまざまな業種のクライアント企業数十社の制作ディレクションを担当し、2006年よりLPOチームマネージャーを務める。現在はクリエイティブ全般を扱うクリエイティブチームマネージャーとして活躍中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/10/17 12:30 https://markezine.jp/article/detail/1882

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