第1回では、愛されWebサービスについて書いてみました。復習すると、企業がマーケティングのためにWebサービスを提供する場合、下記の3つがポイントでした。
Webサービス、3つのポイント
- まず、使ってくれる
- 継続して使ってくれる
- 友達に広めてくれる
そして、「商品のプロモーションサイトは見てもらえるだけでOKでも、Webサービスは使ってもらってなんぼです。使って、深い体験を得てもらうこと、そして、それを広めてもらえることがポイントになります」と述べました。
今回は、実際に僕が使ってみて、愛してしまったサービスを5つ紹介させていただきます。もちろん、今でも使ったり、時々思い返すものです。
1.いち企業のサービスが、当たり前に使われるアプリに
「RoadMovies:HONDA」は、まずサービス説明のメッセージが素敵。
あなたの日々の足跡を、さりげなく、豊かにのこそう。
通った道、行った場所、見つけたもの、出会った人々。
そのすべてが、あなただけのロードムービーになる。
RoadMoviesは、Hondaのインターナビが提供する
お出かけや旅を楽しくするためのカメラアプリです。
このアプリを使うと、「ビデオを撮影→つないで編集→保存してシェア」するだけで思い出を残し、共有することができること。この1分の動画を見ると使い方がわかると思います。
ちなみに、HONDAのロゴが出てくるのは、スプラッシュと呼ばれるアプリの開始画面だけ。当初はドライブのシーンで3秒の動画を撮りためて、つなげると1日の思い出になる、という使い方を想定して設計したのだと思いますが、今は誕生日のメッセージを3秒ずつ撮影してつなげたり、ネコを撮ったりと、女の子たちの日常の中で使われているようです。
車を買うことや、ナビを使うことに直接的に効いているかは未知数ですが、HONDAの車に乗ってデートに現れたら、ちょっとだけ素敵な気分になるかもしれません。
驚くのは、普通のOLさん、女子大生含めたスマホのホーム画面の1画面目に入っている率の高さ。リリースして1年経ってもAppstoreのランキング上位にいるので、おそらく100万インストールを突破しているのではないでしょうか。サービスは使ってもらってなんぼなので、インストール数はあまりアテになりませんが、このサービスはユーザーが楽しい瞬間を少しずつ記録し、作品にして残すため、ずっと使われ続けているのでしょう。
通常なら有料でもよいくらいのサービスを、1社提供で無料に。これは、僕が創りたかった……。
さて、次ページではガッツリ広告だとわかるんだけど、受け入れやすい事例を紹介します。