リターゲティングはなぜ効果的なのか
ウェブサイトへの主な集客手段といえばネット広告ですが、最近特に注目を集めているのがリターゲティング広告です(Googleではリマーケティングと呼びます)。一度でもサイトに訪問したことがあるユーザーであれば、ディスプレイネットワーク広告のターゲティング対象として、広告との接点を作り出すことができます。
広告配信ネットワーク側で書き出される計測タグをウェブサイトのページに貼ることによって、そのタグが貼られているページを訪問したユーザーに広告サーバーのCookieを付与し、ターゲティングできるようにするのが一般的な仕組みです。
何らかの理由(目的)でサイトに来訪したことがある訪問者へ効率よくフリークエンシーを高める配信が行えるため、再来訪の確率と態度変容によるコンバージョン率が高くなる傾向があり、効率的な広告配信が行えるとして普及しています。またリスティング広告とは違い、ディスプレイ広告ネットワーク内のサイトに対して幅広くリターゲティングユーザーとの広告接点を創出できることも、ディスプレイ広告の活用範囲が広がっている要因にもなっています。
Google アナリティクス プレミアムが実現する
「データ拡張(ディメンション・指標拡張)」と「オーディエンス拡張」
先にも述べたように、通常は広告配信側のCookieを付与し、そのCookieリスト=ターゲティングリストとしてリターゲティング配信を行いますが、Googleのディスプレイ広告配信ネットワークであるGDN(Google Display Network)は、Google アナリティクスとのアカウント連携機能によって、Google アナリティクスで計測・収集されたデータに基づいたリターゲティングリストを利用することが実現されています。
これが、いわゆる「Google アナリティクス リマーケティング」です。Google アナリティクス内では「リマーケティングリスト」という機能名で、アナリティクス内データ(計測・収集されたデータ)に基づくリスト作成機能が実装されています。
Google AdWords(GDNはAdWordsアカウント内で配信運用されます)とGoogle アナリティクスとのアカウント連携の中で、アナリティクスデータによって行われるリマーケティング広告配信。このことが意味するのは、アナリティクスデータによるセグメントリストが広告配信施策に直結して供給される仕組みができあがったということ、そしてこれらデータの利用目的が格段に拡張されたということです。
Google アナリティクス リマーケティングは、単にアクセスログデータを使ったリマーケティング広告配信というだけではありません。Google アナリティクス プレミアムで可能な連携機能の活用次第では、ディスプレイ広告の“人”単位のターゲティングをさらに高度に行うための「データ拡張」と、そうして作られたリストの提供先を広げ「オーディエンス拡張」を可能にする基盤となりうる、ということができると思います。