動画広告の効果測定方法
動画広告の配信フォーマットであるVast、Vpaidは動画ならではの効果測定機能を持っています(参考記事)。
これまでの広告効果測定はクリックやコンバージョンに代表される広告露出後のアクションが中心でした。しかし動画広告においてはクリック、コンバージョンなどのアクションだけでなく、広告露出の質についての計測項目が整っています。以下代表的な指標を紹介します。
- View :広告のインプレッションではなく実際に動画が再生された数
- Playtime per view :動画広告が平均何秒間閲覧されたのかを計測
- Completion Rate :動画広告の何%を何人のユーザーが閲覧していたのかを計測
- Total Time Viewed :キャンペーン全体でユーザーが閲覧した動画の延べ時間
上記の指標のみでなく、露出した結果ユーザーの中でブランドの認知が向上したのかどうかを知るために、オンラインサーベイを組み合わせた手法もアメリカでは盛んに取り入れられています。
広告を閲覧したユーザーとしていないユーザーとの
回答の差を比べることでブランドリフトを可視化させる

動画広告クリエイティブ制作専門のサービスも台頭
すでにアメリカの動画広告市場には、Vpaidを利用しインタラクティブ性を持たせた動画広告の配信がはじまっており、インタラクティブ動画専門のツールを提供する企業がいくつも出はじめています。以下が代表的な企業です。
これらのツールを利用することにより、単純にプレロール動画を配信するだけでなくより深い情報を広告に追加することができます。以下デモです。
インタラクティブプレロールによる効果は、IABが今年2月に発表したレポートがあります(参照)。
- インタラクションのあるクリイエティブは、インタラクションのないクリエイティブに比べ225%購買意向をリフトした。
- インタラクションレート(インタラクションを起きたレート)については、クリックレートに比べて3~4倍高かった。
- ブランドアウェアネスについてはインタラクションのないクリエイティブに比べて、51%高かった。
- 広告メッセージの到達についてはインタラクションのないクリエイティブに比べて31%高かった。
- コンプリーションレートがインタラクションのないクリエイティブに比べて5%高かった。
これらのフォーマットもDSPを使用して配信をすることが可能です。ユーザーに対して驚きをもたらし、より深いブランド体験を提供するインタラクティブ動画はFacebook、Twitter等のソーシャルメディアとも連携させることで、ユーザーとのコミュニケーションの幅を広げることが可能となります。
まとめ
今回は、プログラマティックバイイングの動画広告の可能性の一端について紹介しました。これらのツール・機能を使い、いかにマーケティング戦略に即したキャンペーンのプランニング、エグゼキューションを行うかが重要です。
アメリカを中心に、これまでインターネット広告にはあまり期待されてこなかった、認知や態度変容を促すための使い方が広がりつつあります。動画広告を有効的に活用することで、インターネット広告のプランニングの幅は広がり、深みのあるキャンペーン設計が日本でも増えてくるでしょう。