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ゼロスタートが提示する、EC検索データ活用の可能性(AD)

「サイト内検索」から、サイトの外へ踏み出せ!
ゼロスタートが考える新しいデータマーケティングの可能性

「サイト内検索」市場でもはや敵なしのゼロスタート。「サイトという枠」から飛び出して、オムニチャネル時代の新たなマッチングの可能性を追求しようとしている、ゼロスタート代表 山崎徳之氏のインタビューをお届けします。

「EC検索」市場が狭くなってきた

ゼロスタートは、5月末に終了した第8期で6期連続黒字を達成しました。この業績についてはどう受け止めていますか?

山崎 正直に言うと、EC検索というカテゴリが狭く感じるようになってきました。ゼロスタートの検索エンジンを導入していただいているのは月商1億円以上の企業が多いのですが、その規模の会社というのは国内ではまだ1000社ないくらいだと思います。ゼロスタートの導入事例がその1割弱に達していると考えると結構狭いですよね。しかも最近はコンペがなくなってきて、サイト内検索については競合がほぼいない状態です。

ゼロスタートのECソリューションには、サイト内検索、レコメンド、効果測定、ビッグデータ検索などがあり、サイト内検索はその主軸ですよね。

山崎 じつは最近、検索とレコメンドの差がどんどんなくなってきていると感じています。もともと、ゼロスタートが目指す検索は、条件に合ったものを検索結果として「表示する」のではなくて、サイトのほうからユーザーに商品を「提案する」ことなんです。

 お店に行って「こういうのありますか」「こういうことしたいんですけど、何を買ったらいいですか」とたずねると、店員さんが商品をマッチングしてくれますよね。現状の検索ではまだそこまで踏み込めていませんが、それを推し進めると「検索」ではなくて「マッチング」になると考えています。

そういう考えに至ったのには、何かきっかけがあるのでしょうか。

山崎 ゼロスタートの顧客は、リアルなビジネスをお持ちで、それをネット展開したいという企業が多いのですが、最近増えてきているのがブランドなんです。

 ブランドの場合、「検索ロジック」というより「顧客体験」というほうが自然でしょう。「検索」から「顧客体験」という方向へ進化したのは、顧客にブランド企業が増えてきたからっていうのも大きいんです。ブランドの場合、売上向上はもちろんですが、どちらかというと、ユーザー体験を向上させたいという発想なんですよね。

株式会社ゼロスタート代表取締役社長 山崎 徳之氏

株式会社ゼロスタート 代表取締役社長 山崎 徳之氏

では、ゼロスタートのサービスもこれから変化しそうですね。

山崎 ゼロスタートのサイト内検索では、主にサイトにやってきたお客さんが対象でした。いま「オムニチャネル」に注目が集まっていますが、これからはサイトの枠というのがなくなっていく。サイトの外にもさまざまな顧客接点があり、その中で見つけた商品を買うときにサイトに行くというふうに、もう一段、外に広がるんじゃないかと考えています。

 さらに「マッチング」という考え方で言うと、「未来」という方向にも広がっていく。たとえば、旅行プランを探していたときに、条件に合うものが見つからなくても、極論すると、1分後にはそれが見つかるかもしれない。大事なのは「モノ」や「商品」そのものではなくて、「検索条件」や「マッチング条件」。それに応じて広告を展開すれば、接触したことがない商品をオファーすることも可能性としては十分あると思います。

検索の本質は「データのインプット」にある

サイト内検索の会社が「サイトの外」へ出るということは、大きな変化ですよね。

山崎 サイトの外、というとき、そのほとんどは「広告」ということになると思いますが、ゼロスタートが手掛けてきた「検索におけるマッチングロジック」の本質は変わりません。そして、ゼロスタートは、検索の本質は「データのインプット」だと考えています。

 今までは、検索条件を入れて検索結果を返す「リクエスト‐レスポンス」の考え方だった。けれど、検索の本質を「データのインプット」と考えると、その「アウトプット」がマッチングになる。今後はロジックの進化だけでは片手落ちで、インプットを強化したほうがはるかにマッチングの進化を加速できると思います。

 インプットされるデータは、検索条件だけでなく、行動履歴やデモグラフィックデータ、商品情報の変化などさまざまなものが考えられます。たとえば「漫画の続巻が出た」というデータをインプットしたとき、広告や検索結果、メルマガやカート画面としてアウトプットされる。テクノロジー的には、これまでのノウハウが十分転用できます。国内ではあまりそういう事例がないので、そこを目指してやっていきたいですね。

ゼロスタートのテクノロジーが詰まったボックスにデータをインプットすると、さまざまなアウトプットが得られると。

山﨑 実は、いま注目しているデータが「レビュー」なんです。一例として国内ではエクスペリアンジャパンが提供する「Bazaarvoice」という米国最大級のレビュープラットフォームがあるんですけど、彼らはカスタマーレビューソリューションとして集まった評価・レビューを何に使ってほしいかっていうと、検索条件にも使ってほしいと考えているんですね。せっかく得た消費者からの評価・レビューですから検索条件に織り込まれるほうが、より消費者が求める検索結果へと向上すると。

エクスペリアンは2013年8月、Bazaarvoiceの国内初の販売提携パートナーとなった。「Bazaarvoice」は、評価・レビュー、Q&A、ロイヤルティプログラム、分析機能などの機能を備えた「Bazaarvoice Conversations」、顧客の声と商品・顧客属性データからR&D、マーチャンダイジング、プロモーションの意思決定を導く分析機能を備えた「Bazaarvoice Intelligence」を含む、ソーシャルマーケティングソリューション。
「Bazaarvoice」は、評価・レビュー、Q&A、ロイヤルティプログラム、分析が可能な「Bazaarvoice Conversations」、顧客の声と商品・顧客属性データからR&D、マーチャンダイジング、プロモーションの意思決定を導く分析機能を
備えた「Bazaarvoice Intelligence」を含む、ソーシャルマーケティングソリューション。
エクスペリアンジャパンは2013年8月、Bazaarvoiceの国内初の販売提携パートナーとなった。

 Bazaarvoiceの面白いところは、デモグラフィックデータも取れる機能があるので、レビューを入力した人がたとえば「20代の男性」というのがわかる。評価項目も自由に設定できるので、宿だったら清潔度とか接客を設定して、満足/不満足を評価することができる。こうしたレビューとの連携も今後検索の役割がマッチングへと進化する過程において重要になってくると考えています。

アドテク企業と広告配信にも取り組んでいきたい

データのインプットを強化した先に、どういうアウトプットができるのかも模索中なのでしょうか。

山崎 アウトプットのところで「広告とつなぐ」というのが、うちにとっては大きいと思っています。前回のインタビューでDMPについてお話しましたが、あの頃からずっとやっていたことがようやく今かたちになりつつある。いまアドネットワークの会社さんと話をしています。

そうなると、新たな競合も出てきそうですね。

山崎 実はCriteoを導入してる企業は、ゼロスタートの検索エンジンの企業クラスタと、結構近しいんですよね。その意味ではCriteoは意識しています。今のところアドネットワークやRTBそのものに手を出す気はないので、アドテク企業と組むことになると思います。

「EC検索市場が小さく感じられる」というお話でしたが、EC市場の拡大を考えると、ゼロスタートの力を借りたい会社はこれからも増えてくると思うのですが。

山崎 ブランドでの行動データがリテール側で生かされる、あるいはその逆もあるかもしれません。ブランドサイトAとリテールサイトBで同じ商品を扱っている場合、まさにBazaarvoiceは商品同定を行い、Aで書かれたレビューをBにも表示することができるようです。私たちもそういったことをブランドのサイトとリテールのサイトの間でもできると思います。

マッチングの進化や広告への進出など、これから大きな変化が起こりそうな予感がしますね。

山崎 新しい事業を「マッチング」と言うのか、「プレディクティブ」と言えばいいのか模索しているところですが、そちらへ軸足を移していきたいと思っています。これからは、EC検索だけではなく、ゼロスタートが持っているノウハウを、集客や流入、もしくはリピートにも役に立ててもらいたいですね。

これからのゼロスタートに注目しています。今日はありがとうございました。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2015/06/24 16:11 https://markezine.jp/article/detail/20690