博報堂DYメディアパートナーズが「コンテンツファン消費行動調査」を実施した結果、ヒットするコンテンツの背景には「Ⅰ.新しく興味深いコンテンツを探し求める層(「コンテンツハンター層」と呼ぶ。いわゆるアーリーアダプター)」と、「Ⅱ.同層の後を追いかけ世の中のヒット現象そのものに反応する層(「ヒットライダー層」と呼ぶ。いわゆるフォロワー)」の2層が存在すること、ヒットの条件として国内で1,160万人と推計されるヒットライダー層を巻き込んでいることなどが分かった。
分析結果
今回の分析は同調査結果にある、2013年に人気を集めた全11カテゴリの16コンテンツを抽出。これらへの接触者を「コンテンツハンター層」と「ヒットライダー層」に分類し、デモグラフィックやコンテンツ意識、作品認知メディア、評価などについて比較したもの。
「ヒットライダー層」は、2013年度に大きな人気を博した16コンテンツのうち2つ以上のコンテンツに常にフォロワーとして接触していることがわかった。特徴的なのは、特定のコンテンツカテゴリに分散して存在するのではなく、異なるカテゴリのフォロワーが重複していること。また「ヒットライダー層」は、コンテンツ利用者全体の26.1%を占めており、この層を捉えることがヒットの上で欠かせないポイントとなる(「ヒットライダー層」を人口ボリューム推計すると、1,160万人)。
ヒットライダー層の算出式
15~69歳の国内人口は、8,838万人。調査対象である16コンテンツの利用者は、人口ボリューム推計すると4,442万人で出現。その中で2つ以上のコンテンツに常にフォロワーとして接触している層はうち26.1%(4442万人の26.1%は約1160万人)。
また、今回の調査で「ヒットライダー層」は下記の傾向があることが分かった。
1)複数のコンテンツや作品に対してフォロワーとして(コンテンツを)消費するが
2)「コンテンツそのものやストーリーのみの情報」には反応せず
3)「友人・知人とのコミュニケーションを目的にした際」に便乗する語りでコンテンツを消費する
コンテンツヒットのヒント
ヒットライダー層は、重視するメディア・情報・コンテンツへの意識について、一定の傾向がある。これから、ヒットのために捕まえるべき層(「ヒットライダー層」)に対しては、コンテンツの周辺情報にSNS等を通じて定期的に接触してもらう機会を作り、コンテンツ体験の出口に導くきっかけを作る必要があると考えられる。
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