ネットでの露出は視聴率に回帰するのか
――『恋んトス』では、Youtube動画、Twitter公式アカウント、Facebookページを運営されているようですが、各々どういう狙いで運営されているのでしょうか。
柳内氏:全ては「番組を見てもらうこと」が狙いです。YouTubeでは、『ウラ面恋んトス』というスピンオフ動画を独自に制作しています。カリスマブロガーのはあちゅうや、主題歌のericaをMCに迎えて、番組を見ながら、恋愛トークをしてもらうという企画です。
ネット動画は拡散が重要ですから、ソーシャルインフルエンサーである2人をキャスティングし、本編とは違う独自路線の番組に仕立てあげています。
TwitterやFacebookでは、今回はスタッフが署名入りで発信をしています。番組の公式アカウントというと、通常誰が書いたかわからない「顔の見えない」つぶやきがほとんどですが、ソーシャルメディアでは顔の見えないつぶやきは刺さりません。もちろん個人が発信することのリスクはありますが、ソーシャル上では「顔が見えること」が重要と考えて、このような方法を取っています。内容は番組の裏話やスタッフの感想などがメインですね。

――上記以外でバイラルを起こすなどの目的で工夫されていることはありますか。
柳内氏:上記以外には「Wayin」という、Twitter上のユーザーのつぶやきを可視化させる仕組みを使って、2つの企画を行っています。
1つ目は『恋カルチョ』という、うまくいって欲しいカップルにTwitterで投票するカップル応援企画です。つぶやいた人の中から番組特製コインをプレゼントしています。2つ目は『ありなしアンケート』です。毎回の放送で、物議を醸しそうなテーマを設定し、「ありかなしか」を投票してもらいます。みんなの感想を読んでいると、とても面白いですし、一生懸命番組を見てくれているんだなとうれしくなります。
この2つの企画はTwitter上で拡散される仕組みなので、バズを生み出すきっかけになっています。また、ハッシュタグを入れてつぶやくと、データ放送で紹介する企画も行っていて、放送中にみんなの感想を見ることもできます。
――ネット活用で、どのような効果が得られたのでしょうか。
柳内氏:ネット上のつぶやきは、データセクションが開発したTopic Finder(トピックファインダー)というシステムで、常に計測をしているのですが、回を追うごとにその量が増しているので、デジタルプロモーションはうまくいっていると思います。
ネットでの露出がどれだけ視聴率に回帰しているのか、それを調査する方法が難しいこともあり、正直なところ証明するのは簡単ではありません。ですが、視聴率にもいい影響があると信じて、日々頑張っていますね。