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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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イベントレポート

ネイティブ広告の役割は潜在顧客へのコンテンツのディストリビューション/資生堂・ケンタッキーの事例紹介

CTR20%超!資生堂オウンドメディアのネイティブ広告の効果

株式会社資生堂 デジタル事業推進部長 笹間靖彦氏

 そして次に、資生堂のネイティブ広告への見解が語られた。同社は、自社のブランドサイト、オンラインショッピングの「ワタシプラス」、オウンドメディアの「Beauty & Co.(ビューティー・アンド・コー)」を運営している。「今日は広告主とメディア、両方の立場からお話させていただきたい」と、資生堂 デジタル事業推進部長の笹間靖彦氏は語った。中でもオウンドメディアである「Beauty & Co.」では、スポンサードポスト(記事広告)と呼ぶ、いわゆるネイティブ広告枠を販売している。

「Beauty & Co.」は、メーク、ヘルスケア、旅行、料理、アート、インテリア等といったライフスタイル系のコンテンツを発信する美の情報サイト。月間200万PV、60万UU。毎月200本弱の記事を公開。

事例1:パナソニック、衣類用スチーマーをファッションの切り口から紹介

 まず初めに紹介されたのは、パナソニックの事例。記事のテーマはトレンドファッション。「【春のトレンドファッション】旬の『レース』と『プリーツ』は、着こなし方がキモ」というタイトルの記事だが、オチはパナソニックの衣服用のスチーマーだ。つまり、スチーマーの広告ではあるが、ファッションの切り口から、ユーザーにとってのメリットを訴求し、同時に商品を紹介する記事になっている。

事例2:CTR20%超!アンテプリマの成功事例

 続いて、リーチの観点からアンテプリマ・ジャパンの事例記事「モテ度200%!キラキラxガールズサイズのあのバッグが大人気のワケ」が紹介された。2014年7月1日~28日にかけて展開されたキャンペーンで、サイト内PVは7,661、UUは6,352、平均滞在時間は1分02秒であった。

 「それほど長くない記事なので、ほぼきちんと読んでもらえていることがこれらの数値からわかります。さらに、記事からアンテプリマのサイトへの流入は1,729クリックで、CTRは22.6%。興味関心のある記事を提供すれば、この程度のクリックが出るのです。また同時に、記事をキュレーションメディア等の外部メディアへ拡散していくことにも注力しており、合計リーチ数は276,000PV超まで伸びました。知りたい人に知りたい情報を適切に提供することで、記事を自然に読者に読んでもらうことができたのです」(笹間氏)

長期的にネイティブ広告施策を行い、潜在顧客を獲得する

「Beauty & Co.」を運営する3つのポイント

1、信頼できる情報源と発信者→ユーザーの態度変容
2、ユーザー目線の情報編集→潜在層にアプローチ
3、外部メディア掲載→リーチ数拡大へ

 資生堂は、上記の3つのポイントに基づいて、オウンドメディア「Beauty & Co.」を運営している。逆にネイティブ広告に対する広告主としての見解について、笹間氏は「旧来のトラディッショナルメディアに例えると、テレビでいえば番組枠、雑誌でいえば表2見開きみたいな感覚でしょうか」という。

 「ブランドのことをしっかりと生活者に知ってもらうことが大事ですよね。その広告枠をみてくれるユーザー層に合った情報を伝え続けていくことで、ユーザーとの関係は構築されていきます。ですから、ネイティブ広告をプロモーションで1回やろう、という話しではなく、もう少し長い目でみるべきでしょう。どんな情報の出し方をすればユーザーに響くのか、どうすればクリックが取れるのか。長期的にネイティブ広告の施策を行っていくことが潜在層の獲得につながり、見えてくるものがあるのでは。もちろん最終的なCVも大事なので、プル型とプッシュ型の広告を組み合わせて購入を後押しして、CPOを最終的に上げていくべきでしょう」(笹間氏)

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新聞社としてのネイティブ広告への課題

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この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長
1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。

★編集...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2014/10/02 08:00 https://markezine.jp/article/detail/20854

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