旅行口コミサイト「TripAdvisor」は、同サイト上の宿泊施設ページにおけるエンゲージメントに関する調査結果を発表した。同調査は、サンプルとして抽出された宿泊施設ページに掲載されている口コミ件数と、それに対する宿泊施設側からの返信件数、写真や動画の数を分析。どの要素が最も旅行者を刺激し、宿泊施設ページや予約問い合わせボタンのクリックなど、旅行者のエンゲージメントに繋がるのかを明らかにしたもの。
調査の結果、トリップアドバイザー上の宿泊施設ページに掲載されているエンゲージメントを促す要素は、影響度が高い順に次の5つが挙げられることがわかった。
- 投稿写真の数
- その宿泊施設に寄せられた全口コミ件数
- 過去1年間の宿泊施設側からの返信件数
- 過去1年間の口コミ件数
投稿された口コミに対して宿泊施設が返信をしている場合、返信をしていない施設と比べて、予約に結びつく割合が21%高かった。さらに、半数以上の口コミに返信している宿泊施設の場合は24%高まっていることがわかった。同様に、口コミへの返信なしの場合は5点満点で平均評価点3.81、寄せられた口コミのうち、5~40%に返信した場合は4.04、40~65%に返信した場合では4.05、65%以上に返信した場合には4.15のスコアを得ていることが判明した。
また、宿泊施設に1枚でも写真の投稿があると、写真が無い場合と比較して138%エンゲージメントが高まるけっかとなった。100枚以上写真がある宿泊施設は151%、1,000枚以上では203%エンゲージメントが高まるという結果が出ており、写真の数とエンゲージメントの高さは比例傾向にあった。
この結果を受け、トリップアドバイザー・フォー・ビジネス代表取締役のマーク・シャロンは次のようにコメントした。「今回の調査結果で、答えが一つ浮き彫りになりました。宿泊施設がより積極的な姿勢を打ち出せば、旅行者も興味を持つ、ということです。旅行者が写真や口コミをもとに宿泊先を決めることは今や常識です。重要なのは口コミ評価・レートの上昇や旅行者とのコミュニケーション、宿泊問い合わせ数に加え、宿泊施設が口コミに積極的に返信していくことです。旅行者との会話に飛び込み、宿泊施設側が旅行者からのフィードバックを重視している姿勢をアピールすることは、単にトリップアドバイザーのページを眺めているだけの人々を見込み客に変えるための、非常に重要な行動なのです。」
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