300万再生超“一発撮り!千本桜!”企画のノウハウ
鎌田:企画の作り方について、しっかり構成を考えて動画を作るタイプ、あまり考えないでカメラを回すタイプ、何となくの構成を頭のなかでイメージして撮影するタイプなど、色々な方がいらっしゃいますが、SEIKINさんはどのようなタイプですか?
SEIKIN:私は最後の何となくのイメージをもった上で撮影することが多いですね。構成、画コンテなど作成したほうが、考えた通りの完璧なものができるのかもしれないですが、ただ結果としては、あまり面白くない場合が多いと思っています。想定の範囲内というか、その動画には意外性が全くないのです。
例えば、ご飯に合う駄菓子ランキングなどの動画でも、全て味がわかっていて、決めた反応を撮影するものと、そうでないものとでは見るからに違うと思うのですよね。ゲームのガチャ動画もそうです。私は撮影の瞬間に得た感覚を大事にしています。

鎌田:なるほど。テレビCMとかプロモーションビデオなどの作品とは違いますからね。
SEIKIN:はい、他の方と話していても、台本などをガチっと決めるよりも、まずは撮影という方が多いとおもいますよ。
鎌田:SEIKINさんの個性と言えば歌だと思いますが、300万超まで再生数が伸びている“一発撮り!千本桜!”に関してもそうなのですか?
SEIKIN:はい、こちらも事前に考えてリハーサルして作ったものではありません。その頃「いい曲だな」と思っていて、ふと突然やってみようと思い立ち、その場でセッティング、一発撮りをしました。
この動画はループステーションを使って音を作っています。これはスタートとストップボタンだけがついていて、録音したものをその場で再生、ループできるものです。通常はギターの演奏で使われることが多く、路上パフォーマンスをするときに重宝するものです。本来はボーカルで使われるものではないのですが、表現としておもしろいのではないかと思い、使い始めました。
千本桜はコーラスライン3つ、ベースラインを1つで構成されています。音楽に限らず、どんな動画でも間延びすると最後まで見てもらえないので、録画した瞬間から次のループをはじめる難易度の高い一発撮りで撮影・公開しました。
鎌田:うん、この動画はテンポがよいですよね。聞いていて気持ちが良いです。再生数が伸びていくのもわかりますね。