すでに機能してるものに乗っかる
新たにゼロからコンテンツを作る以外にも、すでに世の中で機能しているものをうまく使い、それを広告にするのもひとつの手です。これは、過去に行った育毛シャンプーZERO SCALPの広告です。
- 薬事法で商品の効能を直接表現できない。
- 予算ない。
そんな制約の中でつくったのがこれです。

やったことは至って、シンプル。
「頭部が薄い男性のイラストが書かれた紙を文具店の試し書きコーナーに置いてもらった」
というだけです。
この仕事は、デザインデータを会社のプリンターで出力し、それを街の文具店さん一軒一軒に設置交渉して回るという作業を、デザイナーとほぼ2人だけで完結させました。
元々、試し書き用として機能しているメモ用紙に乗っかり、さらに受け手が書き込むことで“毛が生える”ということを伝えて完成する広告。
この広告は、TwitterやFacebookで拡散され、日本だけでなく海外の様々なメディアでもユニークな広告アイデアとして取り上げられ拡がっていきました。
このように、もともと人々の生活の中で機能しているものに上手くのっかり、広告メッセージを伝えるというのも一つの手段だと思います。
もちろん、その機能に乗っかる必然性や納得感が必要ですし、大前提として、受け手側が「面白い!」と思ってくれることが重要です。
