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事例で探る!デジタル時代の「共創マーケティング」

自社で共創マーケティングに取り組むには?戦略策定ステップを紹介


参加するメリットを明確化

 最後の戦略策定ステップでは、これまで立ててきた戦略をもとに、参加者にとって価値あるものになっているかを確認し、参加者のメリットを明確化します。参加者がコミュニティに参加・協力する動機付けには内発的動機付けと、外発的動機付けの2種類があります。

 内発的動機付けとは、好奇心、学び、コミュニティへの貢献、コミュニケーション、期待感、楽しさ、自己表現などから発生する自発的なモチベーションです。外発的動機付けとは、プレゼントなどの報酬を与えることによるモチベーションです。動機付けは両方あるほうが、コミュニティに対する関与度を強固にできます。

 内発的動機付けについては、コミュニティのミッション・ステートメントを参加者目線で再度見直すことで確認できます。考えているコミュニティが自社のひとりよがりになっていないか、参加者が共に実現したい未来になっているかを考えましょう。

 外発的動機付けは「何を共創するか」について範囲を広げて考えることで、参加者にとっての価値を高められないか考えます。例えばプレゼントを用意する場合でも、新商品の発売前のサンプリングを提供して、意見を聞き、改善の参考にするという設計をすれば、「商品の改善に役立てる」という内発的動機付けを組み合わせることができます。

小さな成功体験を積み上げる

 戦略が決まれば、次は具体的なアクションを決めていくことになります。ここで重要なのは「何を共創するか」で決めたことを、一気に始めようとしないことです。多くの企業は個別最適、効率化を求めて作り上げられた縦割り組織です。一方、共創マーケティングのアプローチは、全体最適と新しいイノベーションを作り出すものです。すぐに大きなことをするのは容易ではないでしょう。小さな成功体験を積み上げ、少しずつ関係者を巻き込んでいくことが成功の秘訣になります。

 また、参加者がコミュニティに参加して「どれだけ満足してくれるか」「本当は何をしたいのか」は、コミュニティを運営してからわかることもたくさんあります。最初に立てた戦略はあくまでも仮説として捉え、参加者との対話を通して戦略を見直しながら、コミュニティ自体を参加者と共創していくことが大切です。

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この記事の著者

宮本 昌尚(ミヤモトマサナオ)

 株式会社トライバルメディアハウス 共創マーケティング部 部長。アクセンチュアのITコンサルタントを経て現職。ソーシャルメディアの黎明期から、ソーシャルメディアマーケティングの戦略策定や、オウンドメディアのソーシャル化支援、リスク対策、国内外のFacebookページ構築運用支援のプロジェクトマネージャーを勤める。その後、共創マーケティング部を立ち上げ、コミュニティの戦略策定から商品の企画提案を担当。過去に担当したクライアントはキリンビール、KFC、P&am...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2014/12/04 15:03 https://markezine.jp/article/detail/21277

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