リスティング広告の現状を「Tableau」で捕捉しよう
リスティング広告はEC事業者にとって非常にポピュラーなパフォーマンス改善施策となっており、実施していない事業者を探すほうが難しい状態になっています。読者の皆さんも実施中の方が多いと思います。リスティング広告がポピュラーなのは、リスティング広告が持つ以下の3要素にあると考えられます。
1.計測可能性
広告の表示回数、クリック数、クリック率、クリック単価、掲載順位、コンバージョン数、費用、コンバージョン率、コンバージョン単価などの指標を、キャンペーン別、グループ別、キーワード別、広告別などの軸で計測可能である。
2.ターゲット性
特定のキーワードで検索するユーザー、特定地域のユーザー、特定曜日/時間に検索するユーザー、特定のデバイスで検索するユーザーなど、自社のお客様になってくれる可能性が高いユーザーに対し、選別的に広告を掲載できる。
3.柔軟性
少額の予算から始められる、比較的短期間で始めることができる、ストップ/再開が非常に簡単にできる。など柔軟に広告を運用することができる。
上記3要素があるため、ROI(Return On Investment)の改善、つまり、一定の費用を投下した場合のリターンの増加に工夫して取り組むことができます。
ROI改善の取り組みは、いわゆる最適化と言われるものですが、最適化の方向性は以下の例の通り多岐に渡ります(以下も実際の最適化方向性のごく一部です)。
- キーワード追加投入によるインプレッションの増加
- コンバージョンの発生していないキーワードの停止によるコンバージョン率の改善
- 除外キーワード追加投入によるコンバージョン率の改善
- 新規広告文追加投入によるクリック率の改善
- 広告文改善による品質スコアの改善
- 上限CPC上昇による掲載順位上昇を通じたクリック率の改善
また、上記の最適化施策は、すべての広告グループに対して一律に実施するものではなく、広告グループごとの改善点を見つけ、その改善の方向性に合致した施策を実施する必要があります。指名系検索でインプレッションシェアが100%、平均掲載順位1.0の時に上限CPCをアップしても意味はありませんし、CPAが高い広告グループに対して、キーワードを追加投入するのはさらなるCPA高騰を招く可能性が高いのです。
また、改善の作業にもリソースが必要ですので、すべての改善を同時に行うことができない場合には、優先順位を決める必要があります。
そのため、展開するキャンペーン数、グループ数が少ない場合には、「気づいたところから着手する」というアプローチでも構いませんが、ある程度の規模のアカウントになると、アカウントの全体像を捕捉する必要が出てきます。(続きはECzineで)
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