「商品の設計担当者が現場の声を聞きに行く」ことが重要
商品の提供を開始して半年以上が経過した現在、大竹氏は全国のクライアントにヒアリングを行っているという。同氏は3か月で約100件のヒアリングを行った。「インターネットが伸びたから、そこに広告を出せば良いという発想は簡単です。しかし、重要なのはその後だと考えています。つまり、ユーザーの声を聞いて、市場の反応を設計者が肌で感じることが大切です。私たちが提供する広告サービスは現在、PDCAで言うところの“C”の段階です。泥臭く現場の声を聞いて回りたい」(大竹氏)
実際に、ユーザーから新しい要望の声が上がっているという。それがカスタマイズ性だ。Wedding Park サーチプラスでは、キーワードを大枠でグルーピングして、各式場の条件に該当するキーワード群を適用し、独自のルールに則って、横断的にワードの最適化を行っている。例えば、和装のスタイルのない式場は「和婚」ではヒットしない。また、クリックのパフォーマンスが良かったキーワードは、条件が合う会場ならば全アカウントに適用される。
あくまでも、ミスマッチを防ぎつつ、パフォーマンスをあげる方針をとってきたわけだ。「次は各式場のより細かな特徴であるニッチなワードを自動的に反映させ、会場ごとに最適化したパフォーマンス向上を目指したいと考えています。現在、そのための施策を準備中です」(大竹氏)
中小規模の企業や地方にネット広告の活用を
大竹氏は、2016年までに広告の売上10億円を目標に掲げている。非常にチャレンジングな目標だ。しかし、サービスを開始して半年の現在、同商品を含むアドテクノロジーを活用した広告の売上は、広告全体で約3割を占めているという。「社内でも単なる新商品という扱いから“タイアップ、純広、アドテク商品”というジャンル分けに変わってきました。単に目新しいものではなく、新機軸の一つになりつつあります」(大竹氏)
また、同社にはWeddingPark内のパフォーマンスを分析する担当者が専任で存在する。その分析結果をはじめ、同社が保持するビッグデータと統合してコンサルティングに活かすなど、展開の可能性はたくさんあるという。「粘り強く事業を進め、中小規模の企業や地方の企業にインターネット広告が活用される世界を作りたいです」大竹氏は展望を語った。
