ユーザーの段階別に適したアプローチと規模感を整理しよう
デジタルで影響力を作るには、言い換えると生活者優位の環境下でメッセージを届けるためには生活者のニーズに寄り添うコンテンツベースでのアプローチが有効です。先ほど生活者の“どの段階”にアプローチすべきかを述べましたが、同時に検討しなければならないのは、どの程度の規模感を求めるか?ということです。

たとえば、商品やサービス(またはその関連情報)にまったく無関心、あるいは今まで関わることがなかった生活者(非アクティブ段階×無関心・非認知層)。この生活者の気持ちをつかむには、気付きを与えて発見や興味を醸成する戦略が必要になります。特にブランド企業を中心にこの段階のユーザーに対してのコミュニケーション方法について課題を持つ企業が増えています。
次に、必要性や興味を感じて情報収集を始めた生活者(情報収集段階×無関心層or認知理解層)。この生活者には「見つけてもらう」こととニーズに対して示唆を与えるコンテンツが大切になります。最後に商品に興味をもって、競合する製品やサービスを比較・検討している生活者(検討段階×興味・関心者)。この生活者には、最終的に選んで購入を促す施策が求められます。
すでにお気づきだと思いますが、それぞれの“段階”において対象となる規模感は変わってきます。非アクティブ層はもっともボリュームとしては多く、情報収集や検討段階に進むにつれて市場規模は小さくなってきます。このことも考慮しつつ、コンテンツマーケティングを活用する目的やゴールを設定しなければなりません。
どれくらいの期間で成果を出すのか、達成のイメージを明確に
コンテンツマーケティングの戦略や戦術を作成するにあたって必要な要素として「施策可能期間」と「成果」の関係性も重要になります。コンテンツマーケティングを使った施策がうまくいかない場合、広告主の抱えている課題や設定したゴールに対して、実施可能期間と成果の設計がマッチしていないことがあげられます。成功して成果を生み出したコンテンツマーケティングは、期間と成果といったゴールが定められています。達成のイメージが明確に描かれているのです。
短期間で理解者の数を増やさなければならないのか?それとも中長期施策でユーザーロイヤルティの醸成(成果)を行いつつ、継続的に興味・関心者を集客できる情報流通経路の獲得(機能)を狙うのか?ではとるべき戦略が異なります。