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右肩下がりの業績をどうプレゼンする? プロが教える『スライドデザインの心理学』で魅せるスライドを!

 翔泳社では5月22日(金)、広告クリエイターかつMicrosoft認定のPowerPointのプロによる解説本『スライドデザインの心理学』を発売しました。自己流で資料を作成している方が現場で使えるテクニック満載の本書について、読みどころや使い方を担当編集の秦に聞きました。

スライドがプレゼンの印象を決定づけることも!

スライドデザインの心理学

Amazon /  翔泳社
スライドデザインの心理学
一発で決まるプレゼン資料の作り方

 

著者:加藤智也
出版社:翔泳社
発売日:2015年5月22日
定価:2,180円(税別)

内容もプレゼンもいい、でもいまいち伝わらなかったとお悩みの人に

 翔泳社が5月22日(金)に発売した『スライドデザインの心理学 一発で決まるプレゼン資料の作り方』は、社内外を問わずプレゼンの場で必要となる資料(スライド)の作り方について、デザインの面から取り上げた解説本です。

 スライドも制作物の一種ではありますが、企画とスライド作成(そして肝心のプレゼン)は多くの会社において1人でこなすべきことになっています。営業職や研究職の方であっても、スライド作成から逃れることはできません。

 プレゼンで多くの人に注目されるスライド。やはり、見栄えはよくしたいものです。ですが、もしかしたら過去に作ったスライドや、会社で伝統的に使われているスライドをテンプレートにし続けてはいませんか? 本書の編集担当である秦によれば、実はそういう方が多く、目的に合ったデザインを活用できていない、といいます。

担当編集:秦

「スライドをいつものテンプレートから作る方は、伝えたいことや目的に合ったデザインがあるということをあまり意識されていないことがあります。また、プレゼン術の本では「目的に応じたグラフを使いましょう」といったことは書かれていますが、本書ではもう一歩踏み込んだ工夫が書かれています。

 それは、見せ方の工夫、心理効果を考慮したデザインの方法です。例えば、ある商品について他社のシェアが自社よりも大きいとき、円グラフを使うとグラフ中の他社が占める面積がとても大きくなって印象が悪くなります。ですが、ドーナツ型のグラフにすれば、見える面積が小さくなるので、視覚的に自社のシェアと比較しづらくなりますよね。それだけでも見る人の印象は変わります。

 スライドは重要な武器です。社内でのプレゼン、取引相手の説得などで使用する場面はたくさんあります。ですので、こうした工夫をしたことがない方や、口下手でプレゼンに苦手意識がある方、いつも同じテンプレートを使っている方などに読んでいただきたいですね。特に、内容もプレゼンもよかったのにいまいち伝わらなかった、とお悩みの方にぜひ」

悪い報告でも逆に印象をよくするスライド!?

 誰も通りたくない道でありながら、誰もが通ってしまう道、それが「悪い報告をしなければならないプレゼン」です。例えば社員総会の場で、3年連続で業績が右肩下がりになったことを報告しなければならないとき、あなたならどんなスライドを作りますか?

 著者の加藤智也さんが教えてくださるのは、右肩下がりが事実でも、スライドのデザインを一工夫するだけで逆に印象をよくすることができるかもしれない、というテクニック。本書タイトルにある「心理学」とは、スライドデザインに一手間加えるだけで見る人の印象が変わることを意味しているわけです。

悪い報告グラフ

「業績が右肩下がり、でも全社員の前で報告しなければならない、そんな状況が訪れないとは限りません。この事実をそのまま伝えると、ただ失敗したことが分かるだけで、社員のモチベーションは一気に下がってしまいます。できればどんなときでも気持ちを鼓舞したいものです。

 そのために、本書では右肩下がりの棒グラフにボーダーラインを引いて、「数値は下がっているけれど、○年連続で一定のラインはキープしている」という見せ方をしてみてはと提案しています」

報告グラフ

 実は、加藤智也さんはMicrosoftが認定するMVP Awardを受賞されたPowerPointのプロ(PowerPointの普及活動を申告後、貢献度を審査され、受賞に至る。詳細はこちら)。長年の広告クリエイターとしての経験が、本書には凝縮されています。

 ちなみに、本書は普及率の高いPowerPointの使用が前提にありますが、PowerPointの使い方を学べる本ではなく、デザインの基礎と本質を学べる本です。ゆえに、ソフトに依存することはありません。

自己流スライドは基礎を学んだあとに

 では、なぜデザインの基礎を学ぶ必要があるのでしょうか? 例えば他人のスライドを見ていると、「どうして図の位置がずれているのか?」「どうして読みにくいフォントを使っているのか?」と細かいことが気になってプレゼンに集中できないこと、ありませんか?

 それは実はあなたのスライドを見ている人も感じているかもしれません。ですので、本書ではデザインを正式に学んだことのない方のために、フォントや余白の使い方、色の選び方など、デザインの基礎がIntroductionとして収録されています。

「デザイン本で紹介されるような聞き慣れないフォントではなく、Windowsに標準的に備わっているメイリオなどのフォントをおすすめしています。ターゲットによってもふさわしいフォントは異なりますからね。余白を揃えることも重要で、縦に並んだ図が少しでもずれていると、雑なスライドだという印象を与えてしまいます。

 そうした些細な、でも大事な部分は、自己流ではなかなか身につきません。スライドの作り方を学ぶ機会がそもそもないわけですから、本書でデザインの基礎をまずは押さえて、そこから心理効果を狙ったスライドを自己流に仕上げてみていただきたいですね」

 また、本書は特定の目的に沿ったデザインを目次で検索してテクニックを確認したあと、目次の項目ごとのテンプレートをダウンロードして使用することができます(ダウンロードはこちらから)。ぜひお試しください。

 どの項目でも、GoodスライドとBadスライドを掲載しています。Badのほうはついやってしまっていたものもあるかもしれません。テンプレートを使うことで、まずはBadスライドからの脱却を!

スライドデザインの辞書として活用できる1冊

 この時期、新入社員の方も研修の一環で企画作りを始めているかもしれません。にもかかわらず、スライドデザインの方法を教えてもらえることはほとんどないと言っても過言ではありません。ですので、本書を机に置いておくことをおすすめします。

 上司の方も、よければ本書を新入社員に渡してあげてください。この1冊だけで、「アイデアはあるけれど、どうやってスライドを作ればいいのか」という大いなる迷いから救い出すことができるでしょう!

 翔泳社からは既刊に『PowerPoint ビジネスプレゼン ビジテク 第2版 論理を磨き・信頼を獲得し・心を動かすプレゼンテーション』があります。本書のあと、より深く学びたい方におすすめです。

 ともかく企画は「立案→スライド作成→プレゼン」のセットで考える必要があります。企画の内容とプレゼンが魅力的でも、そこに適切なスライドデザインが加わらなければ、見た目で大きな損をしてしまいます。この機会に、あなたのスライドを見直してみませんか?

さまざまなシチュエーションに対応できるスライドデザインの辞書

スライドデザインの心理学

Amazon /  翔泳社
スライドデザインの心理学
一発で決まるプレゼン資料の作り方

 

著者:加藤智也
出版社:翔泳社
発売日:2015年5月22日
定価:2,180円(税別)

 

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この記事の著者

渡部 拓也(ワタナベ タクヤ)

 翔泳社マーケティング課。MarkeZine、CodeZine、EnterpriseZine、Biz/Zine、ほかにて翔泳社の本の紹介記事や著者インタビュー、たまにそれ以外も執筆しています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2017/01/13 13:33 https://markezine.jp/article/detail/22342

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