翔泳社では11月5日(木)、さまざまなジャンルで活躍するイラストレーター150組の作品を一挙に掲載した『ILLUSTRATION 2016』を刊行しました。多くの反響をいただいたシリーズの最新版である本書は、間違いなく「これからのイラストレーション」を見通すために不可欠な1冊です。
日本では特にネットカルチャーとイラストレーションは切り離せない関係にあります。pixiv、ボーカロイド、ニコニコ動画(静画)、Tumblrではまず目に飛び込んでくる1枚が、作品全体を決定的に印象づけます。
また、アニメ、漫画、ゲーム、ライトノベルといった商業分野でも同様に、イラストレーションが作品の人気に直結していることは少なくありません。広告においても、企業のブランディングに気鋭のイラストレーターが起用される例は数えきれないほどです。いまやコンビニにでも行けば、多くの商品のパッケージにポップカルチャーから生まれ出たキャラクターたちが印刷されています。
もともとアートがグラフィックデザインとして商業領域へと進出する際に誕生したイラストレーション。現代アートの世界では、積極的にイラストレーションの仕事をこなす作家や、自分の作品をイラストレーション的だと評価する作家もいます。本書にはもちろん、現代アートの最先端で高い評価を受けている作家も名前を並べています。
現代日本のイラストレーションを語るなら、もはや本書は避けることのできない必需品でしょう。お気に入りのイラストレーターの作品を堪能するのはもちろん、いままで知らなかった新しいイラストレーターと出会うきっかけにしたり、あるいは仕事を依頼する資料として利用したりするなど、幅広くお楽しみいただければと思います。