11月10日に開催したMarkeZine Day 2015 OSAKAの特別講演「デジタルマーケティングシフト 転換期におけるマーケティングのあり方」では、パネリストにロックオン代表取締役社長 岩田 進氏、キリン デジタルマーケティング部 加藤 美侑氏、BAKE オンライン事業部 部長 阿座上 陽平氏を招き、スマートフォンが主流になる中での各社の取り組みや課題について、パネルディスカッションを行った。
デジタル広告市場における3つの変化
株式会社ロックオン 岩田 進氏 MarkeZine編集部 編集長 押久保 剛
押久保:昨今スマートフォンが浸透してきている中で、マーケティングをどう考えていけばいいのかディスカッションできればと思います。では最初に、自己紹介をお願いします。
岩田:ロックオン代表取締役の岩田です。当社では今、マーケティングプラットフォーム「アドエビス」と、ECオープンソース「EC-CUBE」の二つを中心に、様々なサービスを開発提供しています。
加藤:キリンの加藤です。クラフトビールやチューハイなどのブランドにおけるデジタルマーケティングと、オウンドメディア「ノミモノ」の企画運営を担当しています。
阿座上:BAKEの阿座上です。当社は4ブランドのお菓子の店舗を展開しています。私はマーケティング全般と、オウンドメディア「THE BAKE MAGAZINE」の運営も担当しています。

押久保:自己紹介が終わったところで、本題に入っていきたいと思います。ここ5年ほどの間でデジタル活用の幅が、手段や領域含めて拡大していると感じていますが、ベンダー側の岩田さんの意見をお聞かせください。
岩田:活用の幅が広がっているのは、3つの変化が市場に起きているからだと思っています。まずは「デバイスの変化」ですね。メインとなるデバイスがPCからスマートフォンへとシフトしています。
次に考えられるのは「メディアの変化」。以前はペイドメディアと呼ばれるような広告が主流でしたが、現在広告だけでは届かなくなってきています。そのため、ソーシャルメディアやオウンドメディアなどの施策が現在注目されているのです。
最後は「SEM(Search Engine Marketing)の飽和」です。ネット広告市場は1兆円といわれていて、その半分がSEMとなっています。しかし、SEMの効果は年々低下していて、獲得単価が上昇しているのが課題となっています。
マス×デジタルの強大な相乗効果とは
押久保:広告主サイドとしてはいかがでしょうか。まず加藤さんから教えてください。
加藤:ここ1年ほど、CMを主軸としたプロモーションから、店頭とデジタルが連動したプロモーションを設計するようになりました。例えばCMの発表会を行う場合も、前後でデジタルの施策ができないか考えています。最近では、デジタルの施策がメインになるブランドもあるくらいです。

押久保:ありがとうございます。阿座上さんはいかがですか?
阿座上:例えばリリースを出すと、顧客やメディアが取り上げることをきっかけに、ソーシャルメディアで拡散されます。そして、テレビのリサーチャーがその盛り上がりをすぐさま察知し、テレビ番組で放送する。その結果として店頭に行列ができ、またテレビで放送され、視聴者がソーシャルメディアで発信する。つまり、マスメディアとデジタルメディアによる相乗効果が生まれているため、デジタルメディアも欠けてはいけない存在になっています。
押久保:なるほど。その相乗効果というのは、近年感じることでしょうか?
阿座上:そうですね。リサーチャーの方から、Twitterなどのソーシャルメディアで話題になっていないとTV番組でも取り上げにくいと聞いています。当社としても、ソーシャルメディアで話題化してもらうのは課題となっていますね。
押久保:このあたりの課題は、岩田さんもクライアントから聞くことはありますか?
岩田:クライアントの声としても多いです。今は一つの施策だけで効果が上がる時代ではないため、複数の施策を融合して、有機的にコミュニケーションをとる必要があります。ただ、「複数施策をどのように評価して、PDCAを回していくべきなのか」という声も多いので、この課題も合わせて解決していかなければなりません。
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- この記事の著者
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東城 ノエル(トウジョウ ノエル)
フリーランスエディター・ライター
出版社での雑誌編集を経て、大手化粧品メーカーで編集ライター&ECサイト立ち上げなどを経験して独立。現在は、Webや雑誌を中心に執筆中。美容、旅行、アート、女性の働き方、子育て関連も守備範囲。※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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