1年半で会員数700万人を突破し、1日4億PVを突破するメガサイトに成長
2007年にブレイクしたサービスとして「モバゲータウン」をあげずにはおれないだろう。その成功は、モバイルサービスの一般化を感じさせるに相応しい鮮やかなものだった。畑村氏はその成長の様子を驚きをもって眺めた当時を振り返る。
まず、急速にユーザが増加しはじめたのは、2007年2月。テレビCMの放映とともに急速にメジャー感が広がり、それまで10代を中心としていたユーザーが20代以上へと拡大しはじめた。その速度を維持したまま、2007年8月に急増した後、やや失速した感はあったが、畑中氏は「若年層における夏休みという時節要因」と分析し、ユーザは現在も好調に増加していると説明した。
こうした好調な推移を支えているのは、「携帯No.1ポータル」をめざす同社の戦略に基づく、10~20代の若いユーザを飽きさせない展開の早さである。たとえば、開始から1年は、SNSのツール系のコンテンツの拡充、そして高機能ゲームの提供や「モバゴールド」と呼ばれるサイト内通貨の使用用途拡大など、ゲーム分野の強化に積極的に取り組んできた。さらには、モバゲータウンを中核としたSNS利用者に対し、広告やEC、サービス課金を展開し、さらには既存サービスやユーザ資産を活用した新規事業化を意図しており、順調に取り組みが進められているという。