ソーシャル上の顧客の声を事業に活かすコニカミノルタ
最後のステップは、「アドボカシー」だ。あまり耳慣れない言葉だが「訳すなら提唱者、伝承者。ブランドのファンが評判を広めてくれる状態を指す」と笹氏は解説する。イベントでは、コニカミノルタがMarketing Cloudの「Social Studio」を通して生活者の声を傾聴している事例が紹介された。
ゲストとして登壇した同社CSR・広報・ブランド推進部の中村俊之氏は、同社のグローバル共通のビジョン「Giving Shape to Ideas」に触れ、「技術ありきではなく、顧客の声を起点にビジネスを展開し、顧客の思いを形にすることを目指している」と語る。
約10年前にカメラ事業を移管し、現在は情報機器や医療機器を主に手がける同社。以前は生活者のブランドイメージを定量的に把握することが難しかったが、現在はMarketing Cloudを通して「企業ブランドの位置づけを定量的につかめるようになった」という。また、テレビCMなどへの反応を、ブランド施策の評価としても活用している。
ソーシャルはさらに重要な存在になり、消費を変えていくとの笹氏の示唆に、中村氏も同意。「ソーシャル上の声を開発やセールス部門へ適切に届けることも、我々マーケティング部門に求められる役割。今後のイノベーションのためにも、顧客の声を聞いて進化を続けたい」と語った。
結びには、改めてウェイド氏が登壇「あらゆるタッチポイントで、Marketing Cloudは顧客のブランド体験を提供する」と強調した。エノテカ、リクルートジョブズ、コニカミノルタという、先進企業の具体的な事例を通して、顧客とつながることは可能であり、「いかに顧客とつながるか」を考え・実行することが重要であるというメッセージが込められた充実の講演となった。
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本記事で紹介したレポートは……
Day2:12月4日 虎ノ門ヒルズフォーラム
【9-1セッション】
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