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米国のアプリプロモーション手法から得られるヒントとは~カギは「コミュニティ形成と浸透」

海外展開で重要なのはアプリプロモーション×カルチャライズ

MZ:Instagramの広告が最近日本では話題になっているのですが、海外ではいかがでしょうか。

深見:Instagramの広告は、海外でも多くの広告費が投下されていて、評価されています。Instagramのブランドにそったユーザーとのコミュニケーションが重要ですね。ユーザビリティ、サービスの世界観を壊さないようにしていきたいです。

MZ:FacebookやInstagramが登場して以降、配信媒体に合わせたクリエイティブの制作が重要視されるようになっていますね。

深見:広告評価のロジックが確立されてきて、その中でもクリエイティブを評価する比重は高まっているように思います。CPM(Cost Per Mille)の高いクリエイティブは接触機会も多くなるので、それを最適化するのは重要になってきています。

 また、配信面ごとのアクティブユーザーを計測している話もありましたが、現在は「クリエイティブ×配信面×ターゲティング」で配信を最適化しています。インストール後の継続率の高い配信面とターゲティング、そしてそのクラスタにおいて一番効果の高いクリエイティブを掛け合わせることで、効果を最大化することができます。

MZ:日本のアプリパブリッシャーが今後海外展開する際のポイントはありますか。

深見:アプリのプロモーションはもちろんですが、ローカライズや文化に合わせるカルチャライズが重要で、“コミュニティへの浸透”という言葉が近いかと思います。2012年ごろ海外展開する際は、アプリの言語をローカライズするのが一般的でした。ただ、それで上手くいかない企業が多く表れて出てきたのがカルチャライズです。

 海外の文化に合わせるということを突き詰めるのは本当にチャレンジングです。UIやUXはもちろん、キャラクターのビジュアルや設定、背景など様々なことをその国の文化を踏まえて制作する必要があります。

 現在日本における人気アプリで常に売上ランク上位に入るアプリでも、米国ではトップ50にも入っていませんし、逆もまた然り。大きく文化の違う国で戦うにはカルチャライズだけではなく、その国のコミュニティにいかに浸透するか、がポイントだと思います。また自社のコンテンツ、サービスでいかにコミュニティを形成するのかも、重要な視点です。

 つまり、配信面とターゲティング、そしてクリエイティブを最適化したプロモーションとアプリのコミュニティ形成、浸透の両軸で創意工夫することが海外展開のポイントです。

日本でのゲームコミュニティを活性化する

MZ:貴社の今後の展望を教えてください。

深見:eスポーツの分野は日本でも今後伸びていくと思っています。プレーヤーが増えて、市場規模も350億円から1,000億円に数年で成長する予測もあるくらい注目されている分野ですから。そして、eスポーツから学べることも多いと思っています。ゲームにおけるコミュニティがどう形成されていくのかを理解することもでき、そういったところからヒットするアプリを制作する上でのヒントにもなると思います。

MZ:米国では、他のメジャースポーツと並ぶくらいの盛り上がりなんですか。

深見:海外では大きいコンベンションセンターを貸し切って、ゲームタイトルごとに大会を開いています。来場者も入場料を払って見に来るので、他のスポーツに引けをとらない盛り上がりがあります。日本もゲーム市場は世界的にトップクラスに大きいので、eスポーツが成長する可能性は十分あると思います。

 また、これまで家庭用ゲーム機、PCゲームのeスポーツが主流でしたが、スマートフォンゲームのユーザーが増えているようにスマートフォンゲームでの大会も今後増えていく可能性が高いです。アプリプロモーションを支援している弊社としても、海外の情報をうまく仕入れながら、日本に合ったeスポーツというマーケットを国内で活性化していきたいと考えています。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/02/16 08:00 https://markezine.jp/article/detail/23752

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