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MarkeZine Day 2025 Autumn

「あのキャンペーン」の担当者に直撃!

アドビ宣伝担当に「おそ松さん」。一夜で1万リツイート超え ~人気アニメコラボの舞台裏を探る

企業コラボで大切な世界観の掴み方

――企業と人気アニメとのコラボは頻繁に目にするようになっています。しかし、すべてが成功しているというわけでもありません。コラボを成功させるために大切なこととはなんでしょうか。

鈴木氏:ただ「人気だから」という理由で作品を使うのではなく、人気の要因を分析し、作品へ敬意を持って、愛着を深めることが重要だと考えています。原作を知るのはもちろんのこと、Twitterやネット上の反応を適宜チェックし、ファン層を含めた作品を取り巻く世界観を把握する必要があります。ブームというのは、作品を支持しているファンによって成り立っている、“ファンが作品を盛り上げている”ことを理解し、ファンから望まれるコラボを実現できるといいでしょう。企業が伝えたいことをキャラクターに一方的に言わせるのではなく、世界観に溶け込ませて伝えるようにできる努力が求められます。そこで、制作のプロセスでは、ファンを交えてディスカッションをするということも行っていきました。

――ファンの生の声も取り入れていったわけですか。作品やファン層への深い理解があってのコラボ成功なのですね。

鈴木氏:演出も入念に検討する必要があります。今回の例で言えば、1本目のムービーは「チョロ松」を登場させ、2本目を「トド松」にしたのも、ファンの方からのインプットがあったからです。この2人はファンの間でITに近い存在として受け止められています。そこで、まずこの2人の並びからはじめることで、アドビのIT製品のイメージと結びつけ、ファンの方からも「アドビわかってるじゃん!」と感じてもらうことができました。こういった点はファンにしかわからないことではありますが、だからこそ響くのです。そして、口コミでの拡散を促し、ファン以外の方にも接触していく機会を増やしていけるのです。

クリエイティビティを刺激していきたい

――今回の成果を受けて、今後取り組んでいきたいことについてお話しください。

鈴木氏:セールだけの案内になってしまったのがファンの方々には申し訳ないなと思っているところがあります。今後機会があれば、もっとファンの方のクリエイティビティを刺激するようなものにしていければいいですね。「私もこういうことをやってみたい」と感じていただけるようなものです。ただ、その際にも企業からの押し付けにはならないように気をつけていきたいとも考えています。

――では、最後に鈴木さんの“推し松※1”を教えてください。

鈴木氏:今回のムービーで言うと十四松※2です(笑)。「会社としてコレでいいのか?」というほどの十四松らしい仕上がりになっていると思います。公開はこれからですので、ぜひご期待ください。

※1 六つ子の中で特にお気に入りのキャラクター、イチ推しのキャラクターのこと。
※2 六つ子の五男。異常に明るく、破天荒なキャラクター。

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この記事の著者

市川 明徳(編集部)(イチカワ アキノリ)

MarkeZine編集部 副編集長
大学卒業後、編集プロダクションに入社。漫画を活用した広告・書籍のクリエイティブ統括、シナリオライティングにあたり、漫画技術書のベスト&ロングセラーを多数手がける。2015年、翔泳社に入社。MarkeZine編集部に所属。漫画記事や独自取材記事など幅広いアウトプットを行っている。
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※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/03/14 12:00 https://markezine.jp/article/detail/24059

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