活用のための4つのステップ
ステップ① コンバージョンの設定
マルチチャネルレポートは、Google アナリティクスの「コンバージョン」カテゴリの中にあり、先に述べたように成果(コンバージョン)から見た貢献をチャネルやキャンペーンなどの軸で分析するものです。したがって、このレポート表示させるには、成果(コンバージョン)である「目標設定」か「eコマース計測」の設定が必要になります。コンバージョンが発生したセッションと、それに紐付くセッションが集計対象になるレポートだからです。
目標設定
ここでは、機能としての「目標設定」の詳細とその設定方法については割愛しますが、Google アナリティクスの目標設定では、さまざまなタイプの目標(成果となるページへの訪問、イベント、滞在時間、セッション内PV数)が設定可能です。それぞれの計測の目的にしたがって、あらかじめ目標設定をしておくことが重要になります。
「目標設定」では、主にeコマースのコンバージョン以外のコンバージョンに対して設定されます。たとえば、メールマガジンの登録完了ページであったり、会員登録の登録完了ページなどです。
eコマース計測
ECサイトであれば「eコマース計測」のコンバージョンは、いわゆる”購入完了ページ” になります。eコマース計測の実装と設定が完了していれば、マルチチャネルレポートは利用可能です。
※Google アナリティクスヘルプ:「目標とeコマースの設定」
https://support.google.com/analytics/answer/6083326?hl=ja
ステップ② コンバージョンの選択
設定した目標がひとつだけ、もしくはeコマース計測のみ、という場合は必要ありませんが、複数の目標設定をしていたり、目標設定とeコマース計測を両方設定している場合には、コンバージョンの選択をすることをお勧めします。デフォルトでは、これら設定したコンバージョンすべてが選択され集計対象となっているからです。

このレポートは「成果(コンバージョン)から見た貢献」を分析するためのものですから、どのコンバージョンに貢献したのかを明確にしておいた方がわかりやすい分析になるでしょう。
ステップ③ 「期間」と「経路の数」の確認 (「マルチチャネル」レポート)
コンバージョンの設定と選択が完了したら、データ計測のための期間を置きます。コンバージョンの設定をすると、設定が完了したタイミングからデータが集計されるので、コンバージョンからさかのぼった流入チャネルの貢献を見るには一定の計測期間が必要となります。
コンバージョンへの貢献を「何日までさかのぼって見るか?」は、設定可能です。レポート画面上にある「ルックバックウィンドウ」では、最大90日間までさかのぼって集計することができます(デフォルトは30日間)。
集計に必要な計測期間を置いたら、「マルチチャネルレポート」で「期間」と「経路の数」を確認してみましょう。「マルチチャネル>期間」では、初回訪問からコンバージョンまでに要した日数ごとのコンバージョン数などが集計されています。また「マルチチャネル>経路の数」では、コンバージョンをした訪問者がコンバージョンまでにサイトを訪れた訪問数ごとにコンバージョン数などを集計しています。
最終的に「モデル比較ツール」を使ってアトリビューションモデルを検討する際には、ビジネスモデルに応じたコンバージョンまでの ”検討期間” や ”訪問回数” を理解しておくことが重要になります。特に、アトリビューションモデルを使ってキャンペーンの目的による様々な広告手法(リスティング広告、ディスプレイ広告、動画広告、ショッピングキャンペーンなど)を複合的に組み合わせて成果の最大化を狙っていく場合には施策の実行と「経路の数」の変化には注目していくべきでしょう。