MIAU(Movements for Internet Active Users、日本語名「インターネット先進ユーザーの会」)は、コピーワンス方式に代わる新たな方式である「ダビング10」についてのシンポジウムを開催する。
総務省の諮問機関である「情報通信審議会 情報通信政策部会 デジタル・コンテンツ流通の促進等に関する検討委員会」は、地上波デジタルテレビ放送におけるコンテンツ保護の方式について検討を行っており、2007年8月に発表された中間答申案では、現在利用されている「コピーワンス方式」(ムーブを1回)をやめて、新たに、「ダビング10」という方式(1世代コピーを9回とムーブを1回)を採用することを提案している。
デジタル放送は、画質・音質を劣化させることなく何度でも録画やダビングが可能なため、地上・BSデジタル放送では、放送番組の不正コピー防止と著作権保護のために「1回だけ録画可能」(コピーワンス)とするコピー制御信号を2004年4月から導入している。コピーワンス方式では、デジタル放送をデジタル録画機器へ録画した場合、ムーブ(移動)機能がついている録画機器では、データを他の記録メディアにムーブすることができるが、元の記録メディアのデータは消去される。
しかし、この方式の変更によって多くの一般の人々が影響を受ける割には、「ダビング10」の提案は突然であるとして、MIAUは、利用者がどう判断すべきかについて議論を行うシンポジウムを1月16日に東京世田谷の世田谷文化生活センターで開催する。当日は、池田信夫氏(上武大学大学院教授)、河村真紀子氏(主婦連)、増田和夫氏(評論家)、小寺信良氏(AV機器評論家)らが講師として登場する予定。
また、2007年12月に、著作者の許可なく動画などをアップロードした「違法サイト」から、データをダウンロードした場合、違法サイトと認識したうえでダウンロードした場合は違法とするという見解を示したことで波紋を呼んだ、文化審議会著作権分科会私的録音録画小委員会が、1月17日に第16回目の会議を開催することを発表しており、一般傍聴者の受付を20名まで受け付けるとしている。
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