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アタラ有園氏が電通デジタルに参画!コンサル領域を強化する同社の展望に迫る【有園×松永対談】


 2016年7月、電通デジタルが設立された。その後の動きは激しく、8月にはインティメートマージャーとの資本業務提携やPwCコンサルティングとの協業を発表するなど、業界の注目を集め続けている。そして新たに、9月よりアタラ合同会社 COOの有園雄一氏が、同社に客員エグゼクティブコンサルタントとして参画することになった。その一連の経緯や同社が目指す方向性や強化領域について、電通デジタル 松永氏と有園氏に迫った。

アタラCOO 有園氏、電通デジタルに参画

(左)アタラ合同会社 取締役COO 兼
 株式会社電通デジタル 客員エグゼクティブコンサルタント 有園雄一氏
(右)株式会社電通デジタル 執行役員共同CDO 松永久氏
株式会社電通デジタル 執行役員共同CDO 松永久氏
2000年電通入社。マス×デジタルのマーケティングメソッドや分析システムの開発を担当し、主に顧客データ分析に立脚したメディアプランニング・コンサルティング、PDCAマネジメント業務に従事。新規事業開発支援部署でビジネス案件のインキュベーションにも携わる。データ×テクノロジーを駆使してマーケティング革新をドライブする、 電通グループ横断のプロフェッショナルチーム、Dentsu Data Driver(D3)のメンバー。工学博士。

――2016年7月に電通デジタルが設立されてから3か月あまりですが、データアナリティクス領域のグローバル対応に向けた国内グループ横断組織「Data2Decisions Japan」や「電通宇宙ラボ」の発足、インティメートマージャーとの資本業務提携やPwCコンサルティングとの協業など、話題が尽きませんね。そして新たに、9月からアタラ COOの有園さんが、客員エグゼクティブコンサルタントとして電通デジタルに参画することになったとうかがいました。そのきっかけは、電通デジタルの松永さんにあるとも。まずは簡単に松永さんのご経歴を教えていただけますか。

松永:僕は2000年に電通に入社したのですが、当時はいわゆるインターネットバブルの時期でした。今では一般的になった第三者配信もまだまだ受け入れらていない時代だったので、ネットのデータは逆に取りづらかった。なので、クライアントから購買データや契約にかかわるデータ等をお預りして、テレビとの関係性の中でどのようにユーザーが動いて契約に至るのか、購買に至るのかといったことを分析をしながら、テレビとネットを含めたメディアプランニングに返していくPDCA業務に携わっていましたね。

 その後テクノロジーの発達に伴い、データドリブンな環境が整ってきて、以前は取れなかったデータも取得できるようになりました。このような時代の変化もあり、2016年7月1日に電通デジタルが立ち上がり、今はCDO(Chief Data Officer)を務めつつ、マスとデジタルを繋げるソリューション開発からクライアント業務まで広く携わっています。

――この度、アタラの有園さんが電通デジタルに参画する経緯として、松永さんが起点になったとうかがったのですが。

有園:はい。そもそも松永さんとの出会いは、かつてOverture(現、Yahoo!)にいた頃からです。テレビCMと検索数の相関関係について、電通とOvertureの共同研究プロジェクトに一緒に取り組んだことがあります。

松永:テレビとのネットの関係性の中で、今日でも「検索」はとても重要です。当時はOvertureさんがそのプラットフォームを日本で初めて展開していて、そこに有園さんがいらっしゃって。テレビCMをどれだけ投下すれば検索ボリュームが跳ねるのか、どういう業種で効果が高いのか、どんなクリエイティブが最適なのかといったことを共同研究プロジェクトでは調査しました。

有園:電通さんに共同研究プロジェクトのお声がけをいただいたのは2005年でしたが、実はその少し前、2004年にテレビCMに検索ボックスを入れる試みに博報堂さんと一緒に取り組んだことがありました。テレビCMの投下量(GRP:Gross Rating Point)とそのテレビCMに関連するキーワードの検索数に正の相関があるか、30本程度調査していたのです。

 調査した全てのテレビCMが、投下量に連動して検索数が増えるケースに当てはまったわけではありませんでしたが、その中で最も綺麗に正の相関を示す結果が出たのがNTTドコモのテレビCM「パケ・ホーダイ」でした。「パケホーダイ」は新しいキーワードだったので、テレビCMが投下される以前はほとんど検索数がなかったことがポイントでした。その調査結果が評価され、2014年9月、トヨタ「ist」のテレビCMに検索キーワードが表示され、テレビCMと検索連動型広告を連動させたマス連動の最初のケースになりました。そういった経緯もあり、私がこの共同調査プロジェクトを担当することになったのです。

松永:2~3年分のキャンペーンをもとに、最終的に分析の対象にしたのは1,500本くらいでしょうか。検索窓の位置、大きさ、文字数、キャンペーンの目的、タレント、商品のジャンル、ナレーションの有無など、あらゆる要素をパターン化して、GRPと検索数の関係を調査しました。

有園:結果としては、基本的にGRPの投下量が増えれば、検索ボリュームがある程度増える傾向が見えてきましたよね。

松永:当たり前のことですが、単に流行りだからといって検索窓を入れても、誰も検索しません。キーワードをネットで検索したくなるような情報があるキャンペーン設計にしなければ、相関関係はうすくなります。

有園:商品そのものの魅力や人の目につきやすいか、音のリズムといった細かな要素も重要です。生活者は賢いので、単に検索窓にキーワードを載せても動かない。ある程度のGRPの投下量と適切なメッセージ設計、そして注目を高める必要があります。もう何年も前の調査ですが、この結果はまだまだ一般的な知見として求められてますよね。

 それからGoogleに移った後も、電通さんとはYouTubeの再生回数と認知率の調査プロジェクトを一緒にしたりしましたね。その後のAdMob時代も、アタラに入ってからも、ずっとお付き合いは続いてましたね。そのような経緯があって、この度電通デジタルに客員エグゼクティブコンサルタントとして参画することになりました。

――かねてから電通さんとは様々なプロジェクトに一緒に携わってこられたとういうことですが、なぜ電通デジタルにはこの度のようなかたちで加わることになったのでしょうか。

松永:今年の7月に、電通社内組織のデジタルマーケティングセンター、電通イーマーケティングワン、そしてネクステッジ電通が融合して、電通デジタルが立ち上がりました。「CRMが強い」「獲得型広告運用のノウハウを持つ」「マーケティングツールへの知見」といった強みを有している一方で、マスとデジタルの統合力をより強化していきたいという思いもあり、アトリビューションをはじめ最新の海外動向にもアンテナを常に張っている有園さんに、これまで以上に力をお借りできればと。今一度きっちりした関係を作れるといいよね、という話から今回の取り組みに至りました。

――有園さんは“客員エグゼクティブコンサルタント”という肩書になるそうですが、具体的にはどのような職務に従事されるのでしょうか?

有園:新たな肩書は付きましたが、携わる職務は先ほど松永さんがおっしゃったように、マスとデジタルの統合領域が主でしょうか。肩書は今まで以上に関係性を強化するという意味が強いですね。

――有園さんのような立ち位置で、ジョインされる方は他にもいらっしゃるのでしょうか。

松永:電通デジタル自体は、先日のPwCコンサルティングとの協業をはじめ、我々に足りない部分を補っていくために、様々なかたちでいろんな方や企業のお力を借りることは今後も積極的に進めていくつもりです。

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この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長 1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケター向け専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、定期誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新しいビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/09/13 14:19 https://markezine.jp/article/detail/25125

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