Domo プレジデント クリス・ハリントン氏に戦略を聞く
――ビジネス最適化ソリューション「Domo」の正式ローンチから、2年が経ちました。日本でも公開されている導入事例が増えていますよね。この2年間で、どのような変化がありましたか?
そもそもDomoは、お客様からの「もっとデータを活用したい」というお声に応えるために始まったソリューションです。データを活用してビジネスを最適化していただくため、当初は経営層の方たちにアプローチし、採用いただいていました。今取り組んでいるのは、組織の現場の方々にもDomoを使っていただき、データ活用を浸透させていくことです。
機能面では、イベントのキーノートで発表したとおり、「Domo Everywhere」という新機能があります。パートナー企業やお客様など、社外の関係者とのDomoのデータ共有がよりスムーズになり、ビジネスにおけるサプライチェーン全体の可視化、最適化をより促進できるようになりました。また、当初はダッシュボードやレポート機能に注目していただいていましたが、今では、役割や業種ごとにテンプレート化されたアプリケーションのご要望をいただき、増やしていっています。
――2017年はどのようなことに取り組まれますか?
お客様・パートナーの皆様に成功していただくというのが変わらぬ戦略ですが、とくに今年は、パートナービジネスに注力します。パートナーとは、テクノロジーパートナー、導入パートナー、販売パートナーの3種類で、いずれも拡大していきたいと考えています。加えて、グローバルビジネスの拡大にも非常に力を入れていきます。
――さらに来年以降、今後の大きな展望をお聞かせください。
Domoというソリューションは、皆様がデータを活用する際の基盤となることを目指していますが、その基盤をよりオープンなものにしていきます。どんなシステム、ソースからもデータを取り入れることができ、皆様が使おうと思ったら必要なデータがすぐそこにある。そんなプラットフォームにしていきます。
当社のビジネスモデルとしては、お客様に成功していただき、使い続けていただくというものですから、引き続きお客様・パートナーの皆様に成功していただくことを目指していきます。
――日本のマーケターで、まだDomoを知らずにデータ活用に苦労している人たちにメッセージをお願いします。
今、マーケターの皆さんが抱えるプレッシャーは理解しているつもりです。正確性、効率性が求められてたいへんですよね。その背景には、マーケターに求められるのふたつのスキル、アートの側面とサイエンスの側面のうち、サイエンスの部分が重要になってきているという変化があるからだと思います。
Domoのマーケティングは、90%がサイエンス、10%がアートに基づいて行っています。Domoを知らず、データ活用に苦労されている方々には、私たちがどうDomoを使っているか、ぜひご紹介したいと思います。マーケティング予算をどこに投下し、どう効果が出ているか、すべてDomoを見て行っていますから。(了)