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インハウス運用で工数半減、ROAS目標運用で収益最大化! 旅行EC・WILLERのリスティング運用術

業務負荷が半減したことで戦略に集中し、広告運用は商品販売担当に移譲

 Marin Searchの導入によって、各担当が情報を共有できるようになったことで、チームワークと効率が上がったと玉矢氏は続ける。

 「事業部ごとに見たい情報の優先度は変わるのですが、みんなで見なければならない情報についてのビューを、いちいちセットし直さなくて良くなったことも工数削減につながっています。全体として、作業時間は約半分になったと実感しています」(玉矢氏)

 神徳氏は、運用のマニュアル化によって、玉矢氏がリスティング広告から手離れできるようになったことで、組織戦略にも広がりが生じたと語る。

 「以前は広告担当が5人いましたが、今は3人になりました。組織としての効率が上がりましたね。運用業務の負担が減ることで、玉矢たちに戦略づくりにリソースを割いてもらえるようになりました」(神徳氏)

 Marin Searchの導入にあたって、玉矢氏が入札の自動化方針を模索し、ROAS目標による戦略立案を担ったことで、自ら戦略を作れる組織が誕生したのだ。

 「これから玉矢には、社として取り組みを強化していきたい高収益なインバウンド商品やツアー商品の施策を考え、ノウハウをためることに注力してもらう予定です」(神徳氏)

 神徳氏は玉矢氏の業務内容を運用実務から戦略策定へとシフトさせるとともに、大きな決断をした。

 「実は、路線や商品を決める商品担当が広告運用も行う体制にしました。今までは、在庫を見ながら出稿を強めたり弱めたりするといった作業を、東京にいる商品担当と大阪にいる玉矢がやりとりをして進めていました。でもそれではスピードが遅すぎました」(神徳氏)

 広告運用と商品担当の間のコミュニケーションコストを削るために、商品担当が広告についても運用することにした。商品担当は商品価格と在庫を管理しているので、在庫状況を見ながら、商品価格を調整しつつ、広告のタイミングと金額を決定できる。

 具体的には、サイトに来たユーザーに対して、5,000円で売っている商品を200円下げて売るのか、広告によって集客を増やすために200円使うのか、商品担当が決められる仕組みにしたのだ。

 とはいえ、デジタルマーケティングの経験がない商品担当者にリスティング広告運用を引き継ぐのは簡単なことではないはずだ。しかしWILLERでは大きな問題もなく、運用業務の移譲ができたという。

 「Marin Searchの導入にあたって、運用ルールをマニュアル化したので、引き継ぎが簡単になったことが大きいですね。『この日にこのビューで数値をチェックして、このディメンションが○○の状況ならば、△△の設定を変更してください』といったカルテを作ったので、誰でも運用ができるようになっています」(神徳氏)

収益最大化と新規顧客獲得をダブルで狙う高度な運用へ

 最後に、神徳氏に今後の展望について聞いた。Marin Searchの導入によって、申込があった時点で「既存客」なのか「新規客」なのかをMarin Search上で確認ができるようになった為、今後はさらに新規顧客の獲得を意識的に強化していきたいという。

 既存と新規の獲得件数が、検索されるキーワードレベルで把握できるため、新規顧客が多く見込めるキーワードには強めの入札を行うという事もできるようになった。さらに既存顧客と新規顧客で入札方針を切り分けることで、既存顧客についてはROAS目標を高く設定して収益を最大化しながら、未来の売上を生み出す新規顧客についてはROAS目標を低めに設定するという、メリハリを付けた高度な戦略的運用が可能になったのだ。

 「春先から新規顧客を獲得できるキーワードを強めることで、繁忙期である夏に備えていく予定です。既存顧客の広告効率をあげることでコストを削減して浮いた金額を、新規獲得施策へと投下していきたいですね」(神徳氏)

 さらに神徳氏は、顧客のニーズごとにセグメントを分け、LTVが高いセグメントにより多くの予算をかける取り組みまで見すえている。

 「バスの利用目的で一番多いのは旅行ですが、イベントや帰省、就活などで使う人もいらっしゃいます。こうした『目的』に注目してディメンションを切り分けていきたいと考えています。たとえば、アイドルのコンサートに参加するために年5回以上もWILLERを使ってくださるユーザーがいるセグメントに対しては、積極的にキーワードに紐づけて獲得していくつもりです」(神徳氏)

 そのような明確な目標に向かって、最新技術を取り入れた運用・管理プラットフォームを単に提供・技術サポートするだけでなく、一歩踏み込んだコンサルテーションも行うことで、マリンソフトウェアはクライアントのマーケティング目標の成功へとともに歩んでいる。

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この記事の著者

東城 ノエル(トウジョウ ノエル)

フリーランスエディター・ライター 出版社での雑誌編集を経て、大手化粧品メーカーで編集ライター&ECサイト立ち上げなどを経験して独立。現在は、Webや雑誌を中心に執筆中。美容、旅行、アート、女性の働き方、子育て関連も守備範囲。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2017/06/14 14:25 https://markezine.jp/article/detail/26405

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