人工知能×データ連携による、「次世代の顧客体験」
「このような機能は、実際は元々オラクルのCX Cloudで取り組んできた機能がベースとなっています。AIA for CXは、Oracle CX Cloudで蓄積された施策などのデータを学ぶことで『次世代のCX』を構築することができました」
オラクルの世界最大規模のデータマーケットプレイスである「Oracle Data Cloud」には、BtoC/BtoBあわせて50億もの属性情報と、7.5兆のデータポイントから収集されるデータがある。AIA for CXがOracle Data Cloud上の膨大な属性データを活用することで、これまで以上の最適化されたCXを提供する。
「たとえば、中年の男性で、スポーツカーを所有しているといった情報から『アウディの新モデルをレコメンドする』といった論理的な戦略を、科学的に構築することができるようになります」
Oracle Data Cloud上のデータをユーザー企業がサービスに活用できるという点こそ、オラクルのCX Cloudにおける大きな差別化ポイントだ。オラクルでは、ユーザー企業の持つデータを「ファーストパーティデータ(第一者データ)」、オラクル上の各プラットフォームに蓄積されたデータを「サードパーティデータ(第三者データ)」としているが、ユーザー企業はこの両方を活用することができる。

「AIA for CXは、第一者データと第三者データをかけ合わせたデータを分析します。その結果を、マーケティング、セールス、コマース、サービスといった各分野のアプリケーションで活用することで、これまで以上の販売促進やCXの向上に活用できるのです。ここで改めて強調したいのが、各チャネルで機能を活用できるのではなく、すべてのチャネルを通して、AIA for CXを一元化して使用できる点です」
あらゆるチャネルで「人工知能×データ連携」が可能に
続いてバイスプレジデントのメリッサ・ボクサー氏より、ある潜在顧客の例をもとにした活用例が紹介された。今回の例では、ある女性の潜在顧客の例が紹介された。この女性は、ヨガに熱心で健康志向が高い、という特徴がある。

「この女性がネットで情報を検索している間、各チャネルでは彼女がどのようなことに興味をもっているか、といった情報が蓄積されていきます。たとえば、健康、食生活、栄養といったものです。ある日、彼女はSUPREMOという紅茶メーカーの広告を目にします。彼女はこのメーカーについて検索したことはありませんでした。ではなぜ彼女は、この会社の広告を目にしたのでしょうか。ここで、AIA for CXがどのような役割を演じていたのかをご紹介します」(ボクサー氏、以下同)