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Drupal 8でグローバルWebガバナンスを実現~アステラス製薬がCMS導入で目指すゴール

多言語サイトの統一管理を実現したAcquiaの魅力

 今回アステラス製薬が推進したコーポレートサイトのプロジェクトには、3つの柱がある。

 1つ目は、Webガバナンスの確立。2つ目は、新ブランド・ガイドラインの適用とグローバル展開。3つ目はシステム戦略に関わるWeb・IT基盤のグローバル最適化である。

アステラス製薬株式会社 広報部 課長代理 松田尚明氏
アステラス製薬株式会社 広報部 課長代理 松田尚明氏[写真:関口 達朗]

 「多言語・多拠点・組織の大きさをカバーするシステムが必要でした。またモバイル化・ソーシャル化が進む環境の変化にも対応しなければなりません。限られた人的リソースでも簡単に運用ができ、エンタープライズ要件にも耐える機能も用意せねばならないなど、多くの要件を抱えていたのです」(松田氏)

 AcquiaはDrupalで、アステラス製薬の課題を次のように解決していく。

 まず、デザインやサイト構成のばらつきには、DrupalのDistributionというサイト構造テンプレート化機能を活用。サイト構成とデザインをテンプレート化し、各国で共通化した。

 情報提供の要であるコンテンツの投稿フローは、部門ごとに権限を分けシステムの中で管理。外部ベンダーへの権限付与と管理も行えるため、コンテンツの制作、社内でのレビューと公開がスムーズに実行できるようになった。

 また、Drupalには翻訳コンテンツの登録機能がある。まず各国サイトへは英語コンテンツを表示させ、翻訳版への差し替えを行うようにした。HTMLではなくCMSでの運用のため、修正もしやすく、コンテンツの配信時間も管理できるようになっている。

エンタープライズが求めるインフラ・セキュリティ要件もすべて実現

 では、システム面からの課題はどうだろうか。

 アステラス製薬の情報システム部は、地域ごとの組織から1つのグローバル組織に改編を行った。各地域でシステムインフラを構築・運用する体制から統一してマネジメントすることにより、グローバルでのビジネス展開への効果的な貢献にむけた情報システム戦略へ動き出していた。

 Drupalを導入した理由として、同社の情報システム部の課長、川浪洋一郎氏は以下のように話す。

アステラス製薬株式会社 情報システム部 課長 川浪洋一郎氏
アステラス製薬株式会社 情報システム部 課長 川浪洋一郎氏[写真:yOU(河崎夕子)]

 「グローバルサイトを展開するにあたり、ビジネスの要件をみたすとともに、シンプルでグローバルでの運用体制が整えやすいアーキテクチャが必要だという情報システムの戦略に、Drupalはぴたりと当てはまりました。Drupalに特化したクラウドプラットフォームであるAcquiaは、エンタープライズでDrupalを利用するために必要な機能をすべて揃えています。また、定額にクラウドサービス費用やインフラ運用のリソースなども含まれているため、コストマネジメントもしやすいのです」(川浪氏)

 続けて川浪氏は、「情報システムの課題は、安定稼働と信頼性、セキュリティ、インフラ・運用の効率化」だと語るとともに、それがDrupalおよびAcquiaだと解決できることを明らかにした。

 運用効率については、障害対応を考慮したサーバー構成・複数のロードバランサーにも対応したキャパシティ対応など、エンタープライズ向けに最適化されたPaaS「Acquia Cloud Site Factory」ならではの利点が生かされ、大幅に向上している。

 また、24時間365日のプラットフォーム稼働を保証しており、監視や動作環境も管理するため、トラブル対応にも万全の体制が取れるようになった。さらに、セキュリティ要件も求めるレベルをクリア。悪質な攻撃を遮断し、環境の悪いところでも快適なアクセスができる「Acquia Cloud Edge Protect」にはWAFとCDN機能も導入されているため、セキュリティ対策も安心できたという。

 企業としては、投資効率の良いシステムを導入したいという考えがあるだろう。開発者のコミュニティが活発なオープンソースであるDrupal、そしてエンタープライズによるDrupal利用を強力にサポートするAcquiaのフルマネージド・サービス。これらについて「これからのスタンダードになる」と川浪氏は語った。

次のページ
大規模なプロジェクトを効率的に進めるアジャイル開発

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マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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2017/07/05 10:00 https://markezine.jp/article/detail/26680

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