チャットボットで顧客満足度向上×作業効率化を実現
――LINE カスタマーコネクトの導入は、カスタマーサポートのどのような課題を解決するのでしょうか。
近藤:通常コールセンターには、営業時間があります。そのため、受付終了後の対応ができず、顧客満足度が下がってしまうという課題がありました。
LINE カスタマーコネクトの「Auto Reply」であれば、営業時間外はAIチャットボットが一次対応することができます。もちろん営業時間内であっても簡単な質問はAIチャットボットが対応し、複雑なお問い合わせはオペレーターが引き継ぐということも可能です。
そして何より、チャットでのオペレーションは業務改善に大きく貢献します。当社が支援しているアスクル様の「LOHACOマナミさん」では、1人のオペレーターが最大3人までのお客様を同時対応するようにしています。同時対応であっても、スピードやわかりやすさといった顧客満足度は92%と高い結果が出ています。
――電話は1対1での対応が限界ですから、その点だけでも効率化しているといえますね。同時対応を4人、5人とすることはできないのでしょうか。
白川:オペレーターとお客様が1対3という割合は、実証実験をした結果に基づいています。当社のチャットセンターで、オペレーター1人に対し何人であれば生産性とクオリティ、お客様の満足度のバランスが最もとれるかを計測したところ、同時対応は3人までが良いという結論になりました。
稲葉:実証実験の上でオペレーションが構築できるのは、カスタマーセンターにおいて日々お客様と接しているからこそですね。これは当社の強みといえます。AIチャットボットには得意・苦手な領域があり、感情を汲み取っての高度な対応は、まだまだ人間の力が必要です。AIチャットボットをうまく使い、オペレーターとハイブリッドで対応するのが理想的です。
企業の顔となるAIチャットボットはキャラクターを作り込む
――チャットボットはどのように導入されるのでしょうか。
近藤:ご契約後、平均して3ヵ月ほどでサービスを開始できますが、一番時間を要するのはAIチャットボットのキャラクター作りです。アイコンから話し方まで企業に合わせて丁寧に設定を作り上げていきます。
白川:企業が設定している「ユーザーのペルソナ」をもとに、どんな風に話しかけられるとユーザーは気持ちがいいだろうか?というところを探って、キャラクターを設定します。
チャットセンターやコールセンターは、カスタマーサポートのひとつのパーツですが、広い視点で見るとマーケティング活動の一環でもあります。そのため、キャラクターは企業の顔としてじっくり考えています。