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コンテンツマーケティングの新常識

【ドラえもんとテトリスは同じ構造】今後のコンテンツマーケティングはストーリーよりもキャラクター重視に


コンテンツにブランドを投影する

 Webコンテンツでキャラクターが論じられることはまだ多くありませんが、それは単発のコンテンツが多かったからです。単発の場合はキャラクターを立てる余裕がないため、世界観の設定やストーリー重視になるからです。

 コンテンツを大きく分解すると、キャラクター、ストーリー(謎/トラブル)、メッセージ(作品のテーマ)の3つです。以下のように、そのいずれかにブランドを投影することになります(状況設定が特殊な場合、世界観もコンテンツの要素になります)。

 1. キャラクター自体にブランドを投影する
 2. 謎/トラブルにブランドのバリューを反映する
 3. コンテンツのメッセージとブランドのメッセージを合わせる

 2と3についてはこれまでの連載で紹介してきましたが、1についてとても参考になるのが『The Hero and the Outlaw』(McGraw-Hill Education)です。

欲望とブランドをマッピング

 『The Hero and the Outlaw』は、神話や物語の中で登場するキャラクターがどの企業ブランドに対応するかを論じた本です。ブランドとキャラクターは様々な人間の欲望や動機を反映しているため、結果として驚くほど似ているのです。次の図は欲望とブランドをマッピングしたものです。わかりやすくするため、一部を日本で知られているブランドに置き換えています。

『The Hero and the Outlaw』Margaret Mark 著(McGraw-Hill Education)P50を参考に筆者作成
『The Hero and the Outlaw』Margaret Mark 著(McGraw-Hill Education)P50を参考に筆者作成

 おもしろいことに、この図は『「欲しい」の本質 人を動かす隠れた心理「インサイト」の見つけ方』(宣伝会議)で紹介されているインサイトの図解「欲望マンダラ」ともかなり一致しています。

出典:デコム社資料『欲望マンダラ』
出典:デコム社資料『欲望マンダラ』/『「欲しい」の本質 人を動かす隠れた心理「インサイト」の見つけ方』(宣伝会議)大松孝弘 著、波田浩之 著(宣伝会議) P96掲載図のカラー版

 この図は人の欲望を分類したものですが、「自分と他人」が横軸、「変化と維持」が縦軸になっています。これはそのまま、先ほどの図の「自由と仲間」、「挑戦と制御」という軸と同じです。

 どちらも人間を分類化しているため似てくるのは当然なのですが、対応関係を把握することで、マーケティングの核であるインサイトとブランドをキャラクターに投影する手がかりになります。

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実際のシリーズものCMでは

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この記事の著者

谷口 マサト(タニグチ マサト)

滋賀出身。マンガ原作者、LINE社コンテンツマーケティングチーム、チーフプロデューサー。ネットでオリジナルコンテンツを作ることをテーマに、LINE社で企業とコラボしたコンテンツを日々制作している。個人でもコンテンツ制作を行っており、月間300万PVの個人サイト「chakuwiki/借力」はベストブログ・オブ・イヤー...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/02/20 14:19 https://markezine.jp/article/detail/27132

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