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コンテンツマーケティングの新常識

「チャンネルが人に合わせる時代へ」コンテンツマーケティングの未来の話をしよう


「J-POPあるある」も変わる

 「J-POPの歌詞は全部同じだ」と揶揄されることがあります。確かにやけに扉が開いたり奇跡が起きたり、桜が舞い散ります。短い歌詞で情報量を上げようとした結果、記憶や感情を呼び起こしやすいキーワードを選んでいるからです。

 ただ、この状況は最近変わりはじめています。ラジオやCDの時代は歌だけで成立する必要がありましたが、ネットによって歌と映像を一緒に体験することが容易になったことから、主観・記号に加え客観、具体的な情報も足せるようになったためです。

 岡崎体育の『MUSIC VIDEO』の歌詞に「突然カメラを手で隠して 次のカットで場所移動している」というのがあります。音だけ聞いてもおもしろさが伝わりにくいでしょう。歌詞にシンクロした映像が流れることで情報が補完されて成立しています。つまり歌だけで成立するメディアで作られてきた歌詞と、様々な表現がミックスできるマルチモーダルなネット上では、作れる歌詞が異なります。

 「メディアはメッセージである」という、コンテンツ自体がメディアによって変わるという意味の言葉があります。歌詞のように、情報量の増やし方が従来メディアとWebメディアでは異なっています。

 従来メディアでは小説、歌、マンガ、映像がバラバラに配信されていましたが、それらがミックスされたWebメディア上で作るコンテンツは別物として考え直したほうがよいでしょう。

Webメディアに求められる「深さ」

 もう一つのWebメディアの特徴として「深さ」があります。ライターの日西愛さんが「ネットだとカニのさばき方の記事はウケないけど、越前ガニのさばき方ならウケる」と語っていました。何かしらの深さが求められるというわけです。マスメディアが扱う最大公約数的なテーマに対し、少し深い最小公倍数的なテーマが実際にウケやすいのです。

テーマとコンテンツの深さ
テーマとコンテンツの深さ

 そしてこの「深さ」はコンテンツマーケティングと非常に合っています。スポンサーはその業界や商材の専門家ですから、それらの専門性やブランドの性格に合わせた一社提供の番組を作れば、おのずとテーマは深くなります。

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コンテンツの深さとユーザー数の相関

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この記事の著者

谷口 マサト(タニグチ マサト)

滋賀出身。マンガ原作者、LINE社コンテンツマーケティングチーム、チーフプロデューサー。ネットでオリジナルコンテンツを作ることをテーマに、LINE社で企業とコラボしたコンテンツを日々制作している。個人でもコンテンツ制作を行っており、月間300万PVの個人サイト「chakuwiki/借力」はベストブログ・オブ・イヤー...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/02/20 14:19 https://markezine.jp/article/detail/27133

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