まずはできることから始めてみよう
施策を通して古賀氏は「CRMデータを活用した広告施策にはプラスアルファの価値として、施策の結果から新たな仮説をつくりだせるという発見があった」と話す。
「ダブルエーさんのEC会員には、“本会員”と“ゲスト会員”の種別があり、それぞれ最終購買日を基点にセグメントをかけて広告を配信しました。その結果を見ると、本会員は1年未満までは高いROASで獲得できているのですが、ゲスト会員だと半年以内でROASがぐっと下がっています。こうした数値から、非アクティブ化を防ぐためのタイミングは、会員種別でも異なっているのではという分析ができるようになりました。
これまでこうした分析はなかなかできていなかったのですが、施策を経る中でこういった仮説をつくりだすことができた点も、担当者さまからの評価をいただきました」(古賀氏)
なおダブルエーのケースでは、施策の支援を一貫してシナジーマーケティングが担うことで、企画から配信までを約1週間という早さで実施できたという。
「やろうと思えば来週からでも始められるような施策です。CRMを始めようとするとどうしてもシステムの導入だ、組織整備だ、と大きな話になってしまいがちですが、中国のことわざ『隗(かい)より始めよ』のように、まず取り掛かれることから始めていくことが重要ではないでしょうか」とのメッセージで、古賀氏は講演を締めくくった。
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