MarkeZine(マーケジン)

記事種別

キリンはなぜ今、チャットボット型接客ツールを導入したのか?その狙いとは

2017/11/09 14:00

 ここ1年で急激に注目度が上昇しているチャットボット型接客ツール。株式会社ALBERTの佐藤氏によると、昨年に比べ近頃では、多種多様な業種でチャットボットの導入相談が増え、需要の高さを感じるのだという。まだ先進的な取り組みであるチャットボットの導入を、いち早く実行したのがキリングループの国内総合飲料事業を統括しているキリン株式会社だ。キリン株式会社がワイン事業でチャットボットを導入した背景と現状の取り組みについて、キリン株式会社 デジタルマーケティング部 主務の寺田氏と、その導入を支援した株式会社ALBERTの佐藤氏に話を聞いてきた。

チャットボットで新しいワインとの出会いを創出!

――はじめに、キリンがワイン事業(事業会社:メルシャン株式会社)のマーケティング施策の一環として運営しているWebサイト「ワインすき!」の概要を教えてください。

寺田:「ワインすき!」は、ワインをもっと自由に気軽に楽しんでもらうことをコンセプトに、ワインに関するコンテンツを提供するWebサイトです。ユーザーとの関係性を構築することを目的に運営しており、ワインに合うレシピをはじめ、ワインに関する知識やイベント情報などを紹介しています。

 ユーザーはワインに広く興味があり生活に取り入れたいとお考えの方ですが、その中でもワインに感度の高い20~30代の女性を意識したサイト作りに取り組んでいます。会員機能もあり、会員になっていただくとレシピへのコメント書き込みや、プレゼントキャンペーンへの応募ができるといった特典も用意しています。

オリジナルキャラクター みのりさん
オリジナルキャラクター みのりさん

――今回、「ワインすき!」にALBERT(アルベルト)の「Proactive AI(プロアクティブエーアイ)」を導入されたとお聞きしました。

寺田:はい。「Proactive AI」を採用し、オリジナルのチャットボット「オフィシャルアシスタント おしえて!みのりさん」を9月14日に導入しました。みのりさんというキャラクターを通じて気軽にワインのことを相談していただき、新しいワインとの出会いを体験していただきたいと考えています。

チャットボット導入の背景にあった2つの課題

――今回のチャットボット導入の背景には、どのような課題があったのでしょうか?

キリン デジタルマーケティング 主務 寺田智伸氏
キリン株式会社 デジタルマーケティング部 主務 寺田智伸氏

寺田:今回、2つの課題がありました。1つは、会員に対する“ユーザーメリットの創出”です。サイトに掲載されているコンテンツの多くが非会員でも楽しめるものになっているので、これまでは会員限定のメリットがいまひとつ見出せていませんでした。そのため、今回「Proactive AI」を会員専用のサービスとして導入しています。

佐藤:会員専用のサービスとすることで、「Proactive AI」の導入から約1週間で1,000人強の新規会員を獲得できたというお声を頂き、大変嬉しく思っています。

寺田:たくさんの会員が、みのりさんに話しかけて下さっています。飲み残したワインの活用方法や、開栓後の保存期間の目安、保存方法、飲みやすいおすすめのワインなどを聞かれることが多いですね。

佐藤:みのりさんがワインを提案した後に「みのりさんのおかげで美味しそうなワインを見つけました!」「みのりさん、ありがとう」というようなお返事をいただくこともあり、嬉しいですね。

寺田:またもう1つの課題は、「ワインすき!」に蓄積されたコンテンツを効果的に活用できていなかったことです。現在サイトには400以上のワインとそれに合う300以上のレシピ、さらにはワインに関する知識などが300記事以上あります。これらのコンテンツはお客様の課題解決につながる資産として活用できるものですが、過去のコンテンツなどは特にユーザーの目に入る機会が少なかった。ユーザーのニーズに合わせて最適なコンテンツをお届けできるよう、チャットボットの導入を決めました。

 みのりさんはワインの紹介だけでなく、ユーザーの相談内容に応じてコンテンツのレコメンドをすることもできます。この機能を通して、サイトに掲載されている多くのコンテンツを有効的に活用できると考えています。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • プッシュ通知を受け取る

関連リンク

All contents copyright © 2006-2017 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5