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第106号(2024年10月号)
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MarkeZine Day 2017 Autumn(AD)

旅行・アパレル・食品流通小売業界の事例から見る、MA活用が導く業務効率化とコミュニケーション最適化

会員のステータスに応じたメールシナリオの実施

 また、モール型のアパレルEC「MIX.Tokyo」を運営するTSI ECストラテジーでは、メール配信システムを使った一斉配信のメールを見直し、会員のステータスに応じたコミュニケーション最適化を実現するためにMAツールを導入した。

 この事例でヒントになるのは新規顧客へのアプローチ方法だ。初回購入促進シナリオでは、まずECサイトの魅力や使い方をメールで案内。そのメール送付後に購入に至らなかった会員にはアプリの使い方を案内し、さらにそれらのメールにも反応しなかった会員にはコーディネート提案やクーポンを付与するメールを配信するなど、会員の行動に応じてコミュニケーションを最適化していった。

 すると以前の一斉配信メルマガに比べて平均開封率が5.3倍、CTRは9.3倍にもなった。休眠防止シナリオも同様に会員の状況に沿って段階的にメール配信を行ったことで、成果を高めている。

新規獲得や関係深化に寄与するメールシナリオ

 さらに運用準備中の事例となるが、コープデリはこの冬からCCMPを活用し新規組合員の獲得と既存組合員とのコミュニケーション向上に取り組むという。

 具体的には、「資料請求者フォローキャンペーン」、「ECサイトでの注文忘れ防止キャンペーン」などのメールをベースとしたシナリオを実施し、組合員の状況に応じたコミュニケーション設計を進めていく。またメールを開封していない会員には、SMSでメッセージを送るなどクロスチャネルでの接触を図る予定だ。

柔軟なデータ活用とワンプラットフォーム環境によりコミュニケーションの最適化を図る

 以上のように、CCMPで効果的な施策を実施できるのは、複数種類のデータをテーブルごとに管理しながら、それらのテーブル間を柔軟に連携できることが大きい。

 さらにワンプラットフォームで様々なコミュニケーションチャネルを操作できるため、チャネルごとのメッセージの出し分けや全施策を横断するフリークエンシーコントロール(配信頻度の管理)が可能だ。このように受け手にとってストレスの少ないメッセージ配信ができれば自然とコミュニケーション自体を最適化することにつながる。

 高度なデータ処理やワンプラットフォームでの施策実施はもちろんのこと、「専門知識がなくても使いこなせる操作性と、人的なサポートを一手に引き受けられる体制にもこだわっていきます」と北村氏。今後もマーケター自身が使いこなせるプラットフォームと、運用環境の提供に注力していきたい、と語って講演を締めくくった。

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2017/12/04 11:00 https://markezine.jp/article/detail/27286

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