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海外カンファレンスの歩き方

アドバタイジング・ウィークの本質とは?海外カンファレンスでビジネスを創出する具体策を紹介

VIPとの有効な接触シチュエーションはこれだ!

GALAパーティー

 筆者の好みは初⽇のオープニングパーティーに参加してチャンスをみつけること。必ずオープニングには VIP は招待されているのでその機会をうかがう。アドバタイジング・ウィークでは「GALAパーティー」と称して、毎年「由緒ある場所」を特別に開放を交渉して開催している。本年は「ラジオシティー・ホール」、昨年は9・11事件以来に再開業したばかりのワールド・トレード・センター内の「オキュラス」ホールで実施された。日本においても「増上寺」での開催実績がある。

2016年のGALAパーティーは、
新装したワールド・トレード・センターのこけら落としとして解放された
(筆者撮影)

 このオープニングパーティー(GALAパーティー)は招待者限定であり、価格の高いプレミアム申し込み者に限定である。その分、同じ群衆でも選ばれた人たちであるから会話が格段に進めやすい。ビジネス創出が目的のカンファレンスであるならば、プレミアム・チケットへの投資は惜しまないことだ。早めに申し込めば割引もある。さらに当日は会場にも早く到着する事。会場に慣れる事は有利であるし、ごった返す前にお⽬当ての人に出会えるチャンスは格段に上がる。  

公演の合間のロビー

 意外に⾒落としているのは、講演等のセッションの合間に狙いのゲストがロビーやホールで過ごしている時間。ボディーガードで守られているような超VIP の場合はそうもいかないが、ゲストは往々にして一⼈でカンファレンス会場までの往復を歩いていたり、会場の参加者と会話を楽しんでいたりすることも多いので、このリラックスした隙間時間がビジネスの初コンタクトとして非常に有効だ。  

講演セッション終了後のステージ横の出待ちはどうか?

 講演ステージ終了後の舞台袖での出待ちは最終手段だ。欧米のカンファレンスを⾒ていると、お決まりのように集まっているシーンを⾒かけるのだが、実はここでは何も生まれない

 海外で、初対面で、外国語で、の条件でステージ横での挨拶に並ぶのは、芸能人にサインを求めるのと同じ状況か、それ以下になる。座席で講演を拝聴するだけの受け⾝の方よりは、能動的に自分の意識が高まるという訓練にはなるが、ビジネス成果はほとんどないだろう。

 しかし、どう考えてもこの瞬間だけが唯一の話すチャンスという場合があろう。VCのMark  Suster氏(MCNのMaker  Studiosのシード投資者)が何百と挨拶をされる機会の中で、この程度なら許すという⽂例を挙げている。

“Hey Mark, I really enjoyed your panel on social media marketing.  I have a new startup in the space that I think would interest you. I know it wouldn’t make sense to pitch you here –  do you mind if I got a card to follow up directly with you?”

 この長さ程度の⼀瞬勝負だ。これをエネルギッシュに伝えること。(1)まずは相手の講演を褒め、礼を言い(2)そして⼀発用件。事業内容(3)そして(名刺)連絡先をもらえないか頼む。

 短いので簡単に実践できそうではないか。シチュエーションがオープニング・パーティーであろうが、展示場であろうが、共通する第⼀声のサンプルだ。他にも話をしたい人の列が後ろで並んでいる場合もあるので、特に手短にしよう。

講演・展示の外にビジネスがある

 お伝えしたいのはカンファレンス会場に座ってしまうと(講演を聴いていると)、このチャンスの時間を逃すということだ。あなたにとって大事なことは、実は講演ホールの外にある、これが結論だ。

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この記事の著者

榮枝 洋文(サカエダ ヒロフミ)

株式会社ベストインクラスプロデューサーズ(BICP)/ニューヨークオフィス代表
英WPPグループ傘下にて日本の広告会社の中国・香港、そして米国法人CFO兼副社長の後、株式会社デジタルインテリジェンス取締役を経て現職。海外経営マネジメントをベースにしたコンサルテーションを行う。日本広告業協会(JAAA)会報誌コラムニスト。著書に『広告ビジネス次の10年』(翔泳社)。ニューヨーク最新動向を解説する『MAD MAN Report』を発刊。米国コロンビア大学経営大学院(MBA)修了。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2017/12/08 08:00 https://markezine.jp/article/detail/27545

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