広告品質に関わる問題とリスク対策
ターゲティング設定の詳細とあわせて、広告品質の透明性や不正対応など広告掲載後のリスクについても考慮することが必要です。広告品質に関わる3つの問題について事前に理解し、リスク対策を検討し広告運用することも必要です。
広告品質に関わる問題とリスク対策
- アドフラウド
- ビューアビリティ
- ブランドセーフティ
1.アドフラウド
botやクローラーなどプログラムによって発生した不正なトラフィック(流入)による不正なインプレッション(広告表示)や不正なクリックを意味します。ターゲティング設定はもちろん、広告が意図したところに適切に配信できているか、アドベリフィケーションツールを活用し広告品質の改善を図ることも大切です。
2.ビューアビリティ
ユーザーの目の見えるところに広告が適正に掲載されていないため、ユーザーが広告を見る前にページ離脱してるにも関わらず、広告の課金が生じる問題があります。広告がユーザーの目に見えるところにあり、広告が適正に表示されているかなどを計測するビューアブルインプレッションという指標を意識したり、広告測定の仕組みを活用し広告効果の改善に取り組むことも大切です。
3.ブランドセーフティ
アダルトや反社会的なネガティブ要素のある不適切なコンテンツや、公序良俗に反するコンテンツに広告が掲載されると、自社のブランド価値の毀損につながる恐れがあります。
不適切なコンテンツの配信を防ぐためには、ブラックリスト・ホワイトリストというように配信先を指定しコントロールすることが挙げられます。それ以外にも、配信先が限定されるプレミアムメディアへの広告掲載などを事前に検討することでリスクを回避することも可能です。
「アドフラウド」「ビューアビリティ」「ブランドセーフティ」の3つの問題を解決するには、最新のアドテクノロジーを活用しながらリスク管理を行うことも検討しなければなりません。
具体的には広告掲載先の内容品質などをアドベリフィケーションツールで検証したり、ブランド毀損をせず確実にユーザーに見られ(視聴され)質の高いターゲットに届けるためにPMP(プライベートマーケットプレイス)を活用して広告配信をするなどが挙げられます。
広告掲載後の基本運用とチューニング
デジタル時代の生活者は、能動的に商品やサービスの比較検討をするようになりました。口コミ情報が生活者の意思決定にも大きな影響を与えています。
そのような時代のため、広告掲載後の状況を見ながらセグメント条件やターゲティング設定を変更するような運用が当たり前となっています。
広告掲載前後で当初の想定との差異が生じていないかモニタリングし、どのユーザーにどのタイミングでどんなメッセージを届けることで、コミュニケーションの質を高めることができるのか運用しながら改善することを心がけましょう。
そして、広告の効果測定データやマーケティングの効果計測で得られたデータを基に次のアクションにつなげることが重要です。獲得系の広告指標を注力するあまりターゲティングを絞り込み過ぎ、顧客となるユーザーのパイを広げることができないケースに陥らないためにも、バランスを見ながら広告掲載後に施策状況を見ながら運用します。
チーム内で情報を共有し、評価と判断を迅速に行い得られたデータから仮説立てと次のアクションにつながるターゲティングの設定と、施策への落とし込みを意識することが大切です。