認知から定着化・コンテンツ回遊率の向上へシフト
リアルタイムでめまぐるしく反応が変わるTwitterでのプロモーション。その成果基準はどのように見ているのだろうか。
「番組、ジャンルごとに視聴数などの目標値があります。それをもとにTwitterで到達したいリーチ目標数値を決め、エンゲージ、視聴転換率、新規獲得数などの目標をモニタリングしています。狙い通りの流れを作れたか、細かく振り返りも行っています」(古田氏)
Twitterは新規利用者の獲得、認知、既存利用者のリテンションを向上させるなど、様々な目的の使い方ができる。AbemaTVも開局からの2年間、サービスの認知とアプリのインストール促進から、コンテンツを軸としたプロモーションへと変化をしてきた。そして現在は、利用者をいかに定着させていくかのフェーズに入っているという。
利用者ごとのコンテンツ回遊度を上げ、1人あたりの新規セッションの割合を増やし、継続的にAbemaTVのブランド・面白さを伝えていくことを目的としたTwitterの運用も考えられている。
TwitterをAbemaTVの番組表にしたい
公式アカウントからのツイートやハッシュタグのみならず、関連するトレンドの動きも細かく把握し、Twitterを使い尽くしているAbemaTV。今後のTwitter活用の目標として、野村氏は情報流通の規模を挙げた。
「一般的に情報流通において、拡散や会話が生まれるまでにリードタイムがあります。この時間を短縮し、Twitterのアクティブユーザーが一斉に情報へ触れられるようなインパクトのあるコミュニケーション開発や手法を考え、実現していきたいですね」(野村氏)
このリクエストに対し斎藤氏らは、「Twitterのリアルタイム性を生かし多くの利用者から関心を集められるPeriscopeや、スポーツ・エンターテイメント・ニュースなど利用者が興味のあるコンテンツにブランドを関連付けてアピールすることのできるインストリーム動画広告など、Twitterにはまだまだ多くのソリューションがある。これからも様々な提案を通じて、AbemaTVの取り組みをサポートしていきたい」と話した。公式アカウントのフォロワー数の増加も、引き続き支援していく構えだ。
「AbemaTVもTwitterも、利用者は何か面白いことがないかな? という気持ちで接しています。TwitterがAbemaTVの番組表のようになり、相乗効果をより発揮できる関係性をこれからも築いていきたいなと考えています」(古田氏)