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SNS起点で生まれるマーケティングトレンド

スペースX打ち上げ実験は、電気自動車の壮大なSNSプロモーション⁉宇宙が持つPRの可能性

国内外の宇宙活用したプロモ事例3選

 では実際に国内外の企業が実施したプロモーション事例を3つほどご紹介したいと思います。

 まずは、2014年に凸版印刷が提供する電子チラシサービスの「Shufoo!(シュフー)」が実施したプロモーションです。この取り組みでは、ふなっしー(の人形)が「Shufoo!主婦節約党」のテーマソング「ふなっしーの買い物わっしょい!」を歌う宇宙ライブを実施。オフィシャルサイトでライブ収録動画を公開しました。

 次は2015年にスイスのハイスペック時計ブランド「ルミノックス」が行った事例。自社の時計の耐久性を証明するために「スペースバルーン―宇宙までの耐久実験―」と題し、風船に乗せられた時計が地上30,000mまで上昇後、自然落下する間に与えられる過酷な温度差、気圧差に耐えて正常に作動する様子を公開しました。

 最後は、2016年にベネッセコーポレーションが夏休みシーズンに実施した「めざせ!ガンバリスト2016」。小学生から集めた「この夏がんばりたいこと(ガンバリスト宣言)」をコラージュにしたフラッグを宇宙に向けて打ち上げました。

 上記は一例で、他にも多くの事例がある上、宇宙風船動画を専門に扱うクリエイターや制作会社もあるほどです。

「宇宙」や「地球」規模の視点でのメッセージング

 手法としてはそこまで新しくない“宇宙”を絡めたプロモーションですが、単なる目新しさを超えて、「宇宙からメッセージを発信する」ことで大きな話題を得ることには、まだまだチャンスがあるように思います。

 その背景にあるのは、今回のスペースXによるテストフライトによって、より現実味を帯びてくる宇宙旅行や、地球規模の視点を持った思考や行動を促すような世界情勢です。グローバル規模で起こるテロや戦争によって広がる世界の亀裂、一方で、ソーシャルメディアなどの浸透によって物理的な距離を軽々と飛び越えて近づく人々の心。今では、「地球」規模単位で、賛否両論入り乱れながら生活者の様々な興味や問題意識が共有されます。

 こうした世界の中で、人種や国籍、性別、年齢などを超えた「宇宙」や「地球」規模のイシューと、自社の商品・サービスのメッセージを接着させて、骨太で且つ、大きな話題となるプロモーションを実現することが可能なタイミングは、まさしく今なのではないでしょうか。

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この記事の著者

物延 秀(モノノベシュウ)

スパイスボックス 副社長。2006年スパイスボックス入社。プロデューサーとして大手企業のデジタル・コミュニケーションをワンストップで支援し、2012年以降はソーシャルメディアを中心とした「共感」と「話題」を生むコンテンツのプランニングとプロデュース、自社ソリューション開発を統括。2016年に事業統括責任者および執行役員に就任。2017年より現職。自社サービス:インフルエンサーマーケティング支援「TELLER」、コンテンツマーケティング支援「BRAND SHARE」、ROI分析プラットフォーム「THINK」、自社メディア:「newStory」自著:『新ヒットの方程式』~ソーシャルメディア時代は、「モノ」を売るな「共感」を売れ!~(宝島社)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/03/22 09:00 https://markezine.jp/article/detail/28064

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