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ミレニアル世代の共感を呼ぶブランドづくりを オンラインSPAの雄「FABRIC TOKYO」の勝算

 今、アパレル業界で注目されているビジネスモデルがある。それが、ネットを使って顧客と直接売買するオンラインSPAだ。アパレル不況と言われる中、30代の若い顧客を中心に売上を伸ばしている秘策はどこにあるのか。国内オンラインSPAの旗手であるFABRIC TOKYO 代表取締役社長CEOの森雄一郎氏に聞いた。

※本記事は、2018年3月25日刊行の定期誌『MarkeZine』27号に掲載したものです。

既製服より合う服を提供するオンラインSPA

株式会社FABRIC TOKYO 代表取締役社長CEO 森 雄一郎(もり・ゆういちろう)氏
1986年岡山県出身。国立香川大学工学部在学中、国内外コレクションのメディアを立ち上げる。卒業後、ファッションプロデュース企業にて大手アパレル企業や海外ブランドのコンサルティング・プロデュースに従事。その後、ベンチャー業界へ転向。不動産ベンチャー「ソーシャルアパートメント」の新規プロジェクトを担当した他、フリマアプリ「メルカリ」の創業期に参画し、事業開発に携わる。2012年FABRIC TOKYO(旧・ライフスタイルデザイン)を創業。自身が洋服のサイズで困っていた経験から、2014年2月にカスタムオーダーのファッションレーベル「FABRIC TOKYO(旧・LaFabric)」をリリース。

――自分の体型の採寸データをクラウドに保存し、最適なサイズのオーダーメイドスーツやシャツをオンライン上で発注できるファッションレーベル『LaFabric(ラファブリック)』が、30代を中心にブームだそうですね。このレーベルですが、2018年1月に『FABRIC TOKYO(ファブリックトウキョウ)』にサービスリニューアルしたとうかがいました。

 はい。社名も、それまでの「株式会社ライフスタイルデザイン」から「株式会社FABRIC TOKYO」に変わりました。このリニューアルにともない、新しいブランドコンセプトとして“Fit Your Life”を提唱しています。「服のサイズだけでなく、その人の生き方や個性にフィットする、オーダーメイドビジネスウェアを提供する」という意味を込めました。「構築する・組織する」という語源のFabricと、そして様々な人が集まって構成された「ダイバーシティ=多様性」の象徴であるTokyoを掛け合わせ、「多様性を構築する」という意味で「FABRIC TOKYO」としたわけです。

 以前の社名「ライフスタイルデザイン」にも、「自分らしい生き方やライフスタイルをデザインする」という思いがありましたが、それを一歩進め、世間の流行やトレンドに振り回されず、自分らしい生き方で、その生き方に合う服を提供していく」という理念をより明確にしたわけです。

――そこで本題ですが、御社が展開しているオンライン発のカスタムオーダーファッションサービスは、今アパレル業界で「オンラインSPA(speciality store retailerof private label apparel:製造小売り)」として、海外でも注目されています。このビジネスモデルの概要と、このサービスを創業したきっかけを教えてください。

 最大の特徴は、クラウド上に自分の体型の採寸データを保存しておき、ワンタップで自分のサイズに合ったオーダーメイドスーツをいつでも発注・受け取りできる形態であることです。採寸するには、運営店舗に来店いただく必要がありますが、逆に言えばこの手間さえ惜しまなければ、次からは試着しなくても自分にぴったりのスーツがいつでもオーダーできるのです。

――確かに、オンラインで洋服を購入する際、最もネックになるのは「サイズが合うかどうか」ですよね。

 そうです。ただ、試着したとしても、自分のサイズに最適な服を見つけることは難しいですよね。私は元々ファッションや洋服が大好きなのですが、体のバランスに比して腕が長く、既製服だとなかなかサイズが合わなかったのです。なので、「こういうサービスがあればいいのに」とずっと考えていて、周囲の人にヒアリングしたところ、「確かに、オンラインでサイズに合ったカスタムメイドスーツが買えるのは便利だ」と好評だったため、2014年に事業化しました。

 今は、同じくオンラインSPAの米Everlane(エバーレーン)や、オンラインアイウェアのWarbyParker(ワービーパーカー)なども注目されていますが、当時はこういう事業形態が注目されていることも知らず、どちらかというと「こういうサービスがあればいいな」というかねてからの自分の思いを形にした、という流れです。

――現在、顧客数はどのくらいいらっしゃるのでしょうか。

 まだ具体的な数は非公開なのですが、30〜40代を中心に大きく伸びています。そして最近では、リピート顧客の数も徐々に増えてきました。もちろん、サービスとしてまだ新しいので、新規顧客の方が伸び率は高いのですが、将来に向けてリピート率を重視し、KPIを立てて事業を展開しています。

 また、オウンドメディアを含め、Webサイトを訪問してくれる方も増えており、今は全国あらゆる地域から、月間150万人の方が訪問してくださっています。

――オーダーメイドスーツというと、裕福な紳士が購入するというイメージがあります。一着あたりの平均価格帯はどれくらいでしょうか。

 平均顧客単価は4万5,000円前後です。他のオンラインアパレル小売りだと1万円未満なので、うちはやや高額だと思います。

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この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長 1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケター向け専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、定期誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新しいビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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