3大SNSのVIPによる対談では、個人情報保護がテーマに
Twitter・Facebook・Instagramのリーダーによる対談では、注目の高さ故か、“Experience”から離れて、“個人情報の保護”や“ブランドセーフティ”がテーマにあがった。Twitterは差別化に関する話題で、Facebookは自社のミッションとして、Instagramは意思決定の指針として、それぞれ以下のようにこれらのテーマに触れた。

――各社、プラットフォームの差別化はどのように行っているのでしょうか?
Twitter(Kay):今世界中でたくさんの会話がTwitterから生まれています。我々のコアバリューは、それらの会話に生活者が参加することで生まれるパワーにあります。これはTwitterにしかないバリューです。
我々は、Twitterというプラットフォーム上に誰がいて、何をしているのかという情報を提供することで、ビジネスを成り立たせています。大前提としてTwitterはパブリックなプラットフォームで、ツイートはすべて公開されます。データビジネスにおいても、パブリックの情報を使っています。
またプライバシーの保護には、テクノロジーの力も使いながら取り組んでいます。企業の価値観として、プライバシー保護の重要性がしっかり共有されています。
――最近色々と問題もあるようですが、Facebookではどうですか?
Facebook(Gene):Facebookというブランドには、常にミッションが中心にあります。そのミッションは、企業としてコミュニティを構築するパワーを提供し、世界のつながりをより密にすることです。とても大胆なミッションだと思います。
我が社のCEOであるザッカーバーグは「ユーザーの情報を保護できなければ、私たちはこの仕事をやる意味がない」と常々言っています。それくらい、我々にとってユーザーのプライバシー保護は重大な問題で、チーム全体で真剣に取り組んでいます。
Instagram(Melissa):我々は意思決定をする上で、データビジネスに関する3Cというポリシーを指針として毎日意識しています。3Cというのは、Clarity・Choice・Contorolです。
Clarityはデータ活用に関する透明性を確保すること、Choiceはデータを活用する時に選択肢を設けること、Contorolはデータ活用をコントロールできる状態にしておくこと。この3Cは毎日意識しています。
我々にデータを提供してくださるということは、私たちを信用してくださっているということです。この問題に関しては、責任感を持って考えています。
昨今顕在化しているSNSやデータビジネスの課題が見え隠れした対談であったが、終盤にはJ.J.ワット氏の例にあるように、プラットフォームのポジティブなパワーについても各々言及した。彼らによる対談の後、最後に一人でステージに現れたのは、ヴァージン・グループの会長 リチャード・ブランソン氏だった。