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超実践!サイト改善のPDCA

【失敗から示唆を得る】パソナの事例に学ぶ目標を確実に達成するサイト改善


 Webサイト改善のPDCAを回す際に、しっかりと計画(Plan)を立てて実行(Do)しても、施策が想定通りの結果にならないことはよくあると思います。そんな時に重要なのが、検証(Check)をしっかりと行い、さらなる実行(Action)につなげるプロセスです。実行した施策の結果検証からユーザーのインサイトをさらに深掘りすることで、その後のPDCAサイクルをより効果的なものにできます。

 この記事では、パソナ様のWebサイト改善の事例を通して「C(Check):実行した施策を検証し、A(Action):施策の失敗に気づきを得て次につなげること」の重要性をお伝えします。

 インタビューにご協力いただいたのはこちらの2名です。
・株式会社パソナ 営業総本部 プロモーション企画ユニット 知久由香里さん(ユニット長 )
・株式会社パソナ 営業総本部 CE募集企画室 募集企画チーム 石井邦利さん(Webディレクター)

 聞き手は私、小川。UNCOVER TRUTHから、プロジェクトを担当した執行役員の荒竹も話に加わります。

ノウハウがないまま試行錯誤していた

――パソナ様ではWebサイトの活用をどのように位置付けているのでしょうか。

知久:パソナグループの企業理念は「社会の問題点を解決する」ことです。その中で主に人材派遣の領域を担当しているのが株式会社パソナです。パソナのコーポレートサイトは2015年にリニューアルをして以来、大幅な改修をしていませんでした。そこで、サイトをより良くするために、サイトを訪れる方々の登録完了率をゴールに設定して、A/Bテストに取り組み始めました。我々の部門のメンバー数名が他の業務と並行しながらテストを実施していましたが、ノウハウがないまま試行錯誤していたので、A/Bテストの対象ページの選び方も、結果の有意差や改善施策の考え方も、良い結果や悪い結果が出たときの原因もわからない……というのが当時の状況でした。

株式会社パソナ 営業総本部 プロモーション企画ユニット 知久由香里さん
株式会社パソナ 営業総本部 プロモーション企画ユニット 知久由香里さん

――A/Bテストは実際に手を動かす必要もあるので、運用体制は重要ですよね。

知久:はい。施策に割ける時間が少ないと効果が出にくい、効果が出なければ業務としての優先順位が下がる、結果的にA/Bテストツールも使わなくなる……という悪循環になっていくと思います。弊社の場合は、過去にグループ会社のサイトで改善の成果を出した石井が2017年にコーポレートサイトも担当するようになったことで、ツール活用に対する理解があったのはアドバンテージでした。

石井:こうしたツールには、知久も指摘したように「導入してもうまく使いこなせず、PDCAサイクルを回すのに活かせない」というハードルがあると思います。過去の経験から、サイト改善のPDCAサイクルに外部の知見を活用する意義は感じていたので、UNCOVER TRUTHに協力を依頼しました。

株式会社パソナ 営業総本部 CE募集企画室 募集企画チーム 石井邦利さん
株式会社パソナ 営業総本部 CE募集企画室 募集企画チーム 石井邦利さん

目標を設定し、P(Plan)から始める

――「社内+社外」の併走でPDCAを回すにあたり、走り出しはスムーズだったのでしょうか。

荒竹:目標を設定し、実行計画を立てるP(Plan)から始めました。計画を立てるためにまずはGoogle Analyticsでサイト全体を分析し、優先して着手すべきはPCなのかスマートフォンなのか、メイン導線の中でどのページから着手すべきなのか、どの導線をなん%改善するとどれくらいのビジネスインパクトがあるのかを掘り下げていきました。

株式会社UNCOVER TRUTH 執行役員 荒竹将
株式会社UNCOVER TRUTH 執行役員 荒竹将

知久:分析前には、改善対象のページをトップページにするべきか、仕事検索のページにするべきか……と決めかねていましたが、事前の分析によって「まずは『お仕事詳細』のページを改善する」というすり合わせができました。社内である程度予想していたポイントが、大きく外れてはいないということが分析で明らかになったので、ホッとしましたね。

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この記事の著者

小川 卓(オガワ タク)

ウェブアナリストとして、マイクロソフト、ウェブマネー、リクルート、サイバーエージェント、アマゾンジャパンで勤務。2015年にフリーランスとなり、UNCOVER TRUTHのCAO(Chief Analytics Officer)に就任。フリーランスでは、コンサルティング、勉強会、執筆などで活躍してい...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/05/21 16:29 https://markezine.jp/article/detail/28308

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