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女性向けメディア特集

【前編】「北欧、暮らしの道具店」代表の青木さんに聞いた、ブランディングのこと、ドラマ制作のこと

なぜドラマ制作・配信を始めたのか

――今年4月には、ドラマの放映も開始されましたよね。「北欧、暮らしの道具店がドラマも始めた!」と驚かれた方も多かったのではと思いますが、映像事業を始められた理由は何だったのですか?

青木:『北欧、暮らしの道具店』のような世界観で、一回きりではなくこれからもずっと映像をやり続けられるのは、我々しかいない。我々にしかできなくて、お客様のニーズもあるのなら、やるべきテーマだろうと考え始めました

――『北欧、暮らしの道具店』にしかできない、とはどういうことですか?

青木:順を追って説明しますと、音楽とか出版物の業界は、市場がマーケットになっていて、少なく供給するものと多く供給するものがあります。つまり、ニッチなコンテンツとマス向けのコンテンツが共存する世界なので、多様性があるのです。ところが、映像に関しては、ネットやYouTubeが出てくるまで、放送か配給しか商業的に成り立つものがなく、基本的にマス向けのコンテンツが大半になりがちだったので、選択肢が限られていました。

 そうすると、我々のお客様にドンピシャでハマる映像って、本当に数年に一度くらいしか供給されないんです。お客様に好きな映画を聞くと、もう10年以上も前の「かもめ食堂」を挙げる方が多いくらい。

 そこで、我々が映像作品を作れば、お客様はぴったりハマる映像作品に出会える頻度が増え、きっと喜んでくださる、と考えたことが出発点です。

――それが『北欧、暮らしの道具店』にしか、できないというのは?

青木:映像を制作できる会社さんは、我々以外もたくさんあります。完成したコンテンツをPRする企業もあります。ですが、映像制作もできて、かつコンテンツをデリバリーする機能も備えている会社さんはほとんどいません。さらに、我々は100万ほどのアカウントに、しかも特定のニーズを共有する母集団に、コンテンツを届けることができるんです。

 映像を制作できても、届けるために大きなコストがかかってしまうのであれば、ニッチ向けの映像はビジネスとして成り立ちません。現実的な予算感で、お客様が好きだと感じる世界観の映像を作り続けられるのは、我々しかいないと考えました。

――ですが、今回のドラマは無料で公開されていますよね?

青木:はい。我々は、広告費をほとんど支払わずに、ここまで成長してきましたですので、ドラマの制作費を広告費だと思えば、実は儲からなくても良いんですよね。お客様が喜んでくださって『北欧、暮らしの道具店』を少しでも好きになってくれれば、そのための投資と考えると、ビジネスとして十分に成り立つんです。

 また、もう一つビジネス的な観点で話しますと、我々は動画広告の制作販売もしています映像事業を展開することで、我々の動画のブランドを高めたり、あるいはドラマの世界観を援用した動画広告を提案したりすることもできますこれらも鑑みると、損のないビジネスだと考えています

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ブランディングで大切なのは「人の採用」

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この記事の著者

松崎 美紗子(編集部)(マツザキ ミサコ)

1995年生まれ。早稲田大学商学部を卒業後、新卒で翔泳社に入社。新入社員として、日々奮闘中です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/07/23 08:00 https://markezine.jp/article/detail/28769

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