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1分料理動画への熱が冷め始めた今、CookpadTVの概況とビジョンを聞く


 SNSによるバイラル型の料理動画が一巡し、各社次なるマネタイズポイントを探っている。そんな中、生活者のリアルな体験価値の創造を目指しているのが、料理動画事業を展開するCookpadTVだ。資本提携を行った三菱商事から出向、10月1日付けで取締役副社長に就任した岩下氏と、注力するStore事業を統括する本澤氏から、ビジネスの進捗状況と目指すビジョンを聞いた。

SNS事業は縮小、クックパッドの強みを活かせる事業へ注力

 クックパッドの子会社として料理動画事業を展開するCookpadTV。同社は、これまでに4つ事業を立ち上げてきた。そして現在は、各事業の方向性が定まり、成長へのアクセルを踏み込むフェーズに入っているという。では、まずは各事業の概況から整理していこう。

CookpadTV株式会社 Store事業部 部長 本澤友行氏
CookpadTV株式会社 Store事業部 部長 本澤友行氏

 はじめに、本澤氏が「最も順調に進捗している」と語るのは、流通チェーンに設置するサイネージ「cookpad storeTV」の開発・運用を行うStore事業だ。

 「流通チェーンにおける利便性と、献立に悩む買い物中のお客様。Store事業では、この2つにフォーカスし、コンテンツや配信システムを磨きこんできました。流通とユーザー、広告主からの支持により、当初の計画以上にグロースできています」(本澤氏)

 次に、LIVE事業では、プロの料理家や著名人と一緒に料理が楽しめるクッキングライブアプリ「cookpadTV」を運営している。「cookpadTV」が届けるのは、LIVE配信を通して著名人と一緒に料理を楽しむという“体験”だ。これまでクックパッドがリーチできていなかった“普段料理をしない層”と“これから料理をする層”に接するチャネルとして、成長が期待されている。

 また「cookpadTV」は、10月に課金機能の大幅アップデートを行うと同時に、テレビCMによるプロモーションもスタート。大きく集客施策を行い、サービスの向上やマネタイズへの足掛かりとなる仮説検証を重ねていく予定だ。

 一方、ユーザー投稿型の動画撮影スタジオを運営するStudio事業、各種SNSアカウントから動画配信を行うSNS事業は、ビジネスモデルの見直しが図られている。

 Studio事業では、現在東京と大阪の2拠点に料理動画撮影スタジオを構えている。当初は、個人ユーザーによる利用を想定していたが、ふたを開けてみると、料理教室など食関連のビジネス関係者による利用が多かった。そこで現在、BtoBサービスとしてSNS運用ノウハウを提供するコンサルティング事業への道を探っているという。

 そして、SNS事業においては、事業の縮小を決定各プラットフォームの配信アルゴリズムなど外部環境からの影響を免れられないこと、バイラル型の料理動画そのものがユーザーから飽きられている傾向が出てきていることの2点から、自社の強みを発揮できないと判断した。これからは、クックパッドのオリジナリティや強みを活かせる事業に注力していく考えだ。

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マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/10/23 09:34 https://markezine.jp/article/detail/29338

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