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マーケティングにおけるAI活用事例ガイド

デル、三陽商会、イーグルリテイリングが語る Webマーケティング現場でのAI活用のリアル

AI導入後の具体的な成果

吉田:AIを導入して、実際どれくらい効果があったのか気になる方も多いでしょう。本日ご登壇いただいた3社はSentient Ascendを利用しているということで、具体的にどのくらいの成果が得られているのでしょうか?

横塚:弊社では、グローバル全体でシステムが動いているため日本のサイトだけ独自にツールを導入することができませんでした。そこで、まずは国内のアフィリエイトサイトに入れていただきました。Sentient Ascendを導入してまだ約1ヵ月半ですが、誘導数は約22%増えました。ただ、ある程度のデータボリュームがなければ、AIの学習は進みません。なので、ビジットの多くないサイトでトライしても、進化が進まず、ビジネスインパクトも小さいでしょう。ですから、本当はビジットのある自社サイトに入れるほうが良いと思います。

 もう一つ、AIを使って良かったと思うのは、新しいテクノロジーを使う楽しさです。収益面での成果はまだ大きくありませんが、先端技術を使うことで、これまでと違うアクションにつながっていきます。私達は、AIに限らず新たな取り組みへも予算を割いています。それがワクワク仕事できる要因にもなっています。

飛内:うちはフランチャイズビジネスで、サイトのレギュレーションがかなり厳しいです。アメリカにサイト改善の必然性を伝えるロジックを構築するためにAIを導入しました。アメリカと日本ではユーザーに受け入れられるサイト構造が違うので、国内サイトのコンバージョン改善に役立てています。CVRでいうと、約9%のプラス成長を記録しました。

花輪:弊社のECサイトは今年で10周年と、結構長く運営しています。そうすると、チームの知見というか、「この位置にこのバナーがあるのは定番だよね」といったものに縛られ、「それって本当に正しいの?」という視点が失われていく可能性があります。

 実際に、今まで「それをなくしたら売り上げが下がる」と言われていたことも、既成概念なしでやってみることでCVRが25%ほど改善しました。しかし、それ以上にチームが驚いたのは「これは絶対にこの位置になければいけない」と思っていたものが、ない方が良かったということです(笑)

飛内:Webデザイナーと話す時、今までの蓄積ありきで話すと喧嘩になることがありますね(笑)。AIツールを導入したことによって、何が良い、悪いかが客観的にわかるようになりました。

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AIに期待するところ

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この記事の著者

市川 明徳(編集部)(イチカワ アキノリ)

MarkeZine編集部 副編集長
大学卒業後、編集プロダクションに入社。漫画を活用した広告・書籍のクリエイティブ統括、シナリオライティングにあたり、漫画技術書のベスト&ロングセラーを多数手がける。2015年、翔泳社に入社。MarkeZine編集部に所属。漫画記事や独自取材記事など幅広いアウトプットを行っている。
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※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/07/30 09:00 https://markezine.jp/article/detail/28825

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