人気YouTuber、ヒカキンの動画から火が付いた
――まずは、どういったきっかけから今回「におい展」を開催することになったのか聞かせてください。
岡田:名古屋パルコにてイベント担当をしていた当時、テレビ愛知事業局事業部の方と新イベント開催に向けての打ち合わせをしていた中で、提案してもらったのがきっかけです。イベント名を聞いた瞬間に、企画内容はまだ全然決まっていない状態でしたが、直感でやると決めました。
入場料:当日券800円(税込)/前売り券700円(税込)
・静岡パルコB1F特設会場:2018年7月13日(金)~9月9日(日)10:00-20:00
・梅田ロフト5F ロフトフォーラム:2018年9月7日(金)~10月16日(火)10:30-21:00
※最終入場は閉場30分前まで
――「におい展」では、特に全体的なコンセプトとして「シュールさ」があると思いますが、その辺りは上司や同僚から反発する声はなかったのでしょうか?
岡田:「シュールさ」については、反発の声はなく、むしろ面白そうだと企画のたたき段階から共感を得ていました。ただし、きついにおいも多くあるので、「においが館内に充満し、他のショップの運営に支障をきたすのでは?」と懸念はされましたね。そのあたりは事前に対策をとっていたので、問題はありませんでした。
――福岡・札幌・静岡の3都市同時開催となりましたが、客足のほうはいかがでしょうか?
岡田:夏休みということもあり、年齢・性別問わず連日幅広い客層の来場が見受けられ、好調です。家族連れや10~30代の男女がメインとなりますが、年配の方々も散見されます。来場者数が1,000人を超え、入場待ちの列ができる時間帯もあります。
――一番人気のにおいはどれでしょうか?
岡田:池袋同様、「シュールストレミング」が一番人気です。においを嗅いだ瞬間は、皆さま大きなリアクションをしてくださいます。特に、10~30代くらいの方からの反応が良いですね。驚いたのは、年配者の方の中に、この臭いにおいに耐えられる方が結構いらっしゃったことです。
――ネット上で「におい展」が話題になった経緯について教えてください。
岡田:池袋に関しては、リリース配信直後からねとらぼさんをはじめ、Webメディアを中心にじわじわと話題になってきていました。そんな中、人気YouTuberのヒカキンさんに取り上げられ、「SEKAI NO OWARI」のFukaseさんにもTwiitterで反応していただいたため、一気に入場者数が上がりました。さらに、会期後半にはTBSの情報番組「王様のブランチ」でも紹介されるなど、マス層における認知度が上がり、集客アップにつながりました。
――「におい展」がネットで話題になるよう、御社から何か仕掛けたことはあるのでしょうか?
岡田:特に仕掛けはしていません。ただし、メインビジュアルから会場レイアウト、告知内容に至るまで、全体的にシュールさにはこだわりました。世界一臭い缶詰と言われる「シュールストレミング」を嗅いでいる場面を外から見えるようにして、通行人に臭さをアピールすることもしました。こうしたこだわりが、SNSを活用する世代(10~30代)中心にはまり、広まっていったのだと思います。