マスとデジタルの組織が分断されているなら、上から攻める
『宣伝部のように、マス広告とデジタルコミュニケーション部が分かれている企業の場合、どのように統合していますか?』
これは、営業戦略の気がするんですけど、僕もね、仕事入るときにエージェンシーから入っていくと、すごく統合しにくいんですよね。僕への依頼って、広告主のもう一個上のレイヤー、経営層からの依頼が多いんですよ。そこじゃないと、まとめられないですよね。
宣伝部は総合系、デジマはデジタル系でやっていると。どっちとくっついても、片方しかできないでしょ。
クライアント側のCDとして契約して、両方見てくれみたいな形がけっこう多くなってきたという感じがあります。
広告主さんも、そこまで大きくなくて、宣伝部とマーケティング部がマスもWebも両方見ていますというところだったらいいんですけどね。分かれている場合はね、上からいくしかないですね。
こんなんで答えになっていますでしょうか?
必ずデジタル化しないといけないのか
『クライアントのマーケ担当者が、自社のデジタルリテラシーの低さに危機感を覚えています。デジタルシフトを進めたいと思っていますが、上長や役員をどう説得して進めればいいか悩んでいて、エージェンシーとしてアドバイスを求められています。どのように力になってあげれば良いかを考えているのですが、小霜さんが同じような相談をされた場合どうされますか?』
これもですね、けっこうよくある話で、まあどちらかというと営業サイドの話かなと思うんですけど。さっきもお話したように、経営層からお話があった場合は早いんですよ。これね、担当の方が課題意識を持っていて進めたいけど上がなかなかというのは、僕のお付き合いのあるクライアントさんにもいらっしゃるんですけど。
どうするかというと「違うことをしながら様子を見ましょう」っていう(笑)。そういう時に「デジタルでこれをやりましょう」って言っても、わかんないですよね。
ぶつかって砕けると、そこで終わっちゃうので。「デジタルと全然関係ないけど、こういう仕事をしましょうよ」みたいな。そういうのをもらって、そこと付き合いながらタイミングきたらいきましょう、という感じのところもあります。
回答としては、「なんかうまいことお付き合いしながら、時期を待つ」ということなんじゃないかなと思います。広告主もバラバラで、すごく急いでデジタル化をするんだというところもあれば、デジタルって何? というところもあって、すごく凸凹なんですよね。
デジタルをやったほうがいい商品を扱っているところもあるし、デジタルそんなにしなくてもいいんじゃないですか? というところもありますから。そういう意味では、凸凹があっても仕方ないんじゃないかなと思いますけど。
ただ、デジタル化しないで上手くいっているのであれば、別にデジタル化しなくてもいいんじゃないかなって思いますけどね~。デジタル化したほうが絶対いいのに上の人がなかなかっていう場合は、データとかを見せて説得するのもあるけど、そうじゃないのなら「お付き合いしながら機会を見る」という選択なんじゃないかなと思います。
あと少し続きます。
1. 今後の理想の広告の在り方って?
2. マスとWebの最適配分問題に対する打開策
3. いずれ、テレビとWebの同時配信が始まる
4. クリエイティブって、そんな簡単じゃない